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内容説明
「繁栄」とは「勢いが盛んになり栄えること」だが、「国民経済」という観点では「国民が安心して仕事に勤しみ、生産性を高め、所得を増やすこと」と定義づけられる。では、デフレが続くなかで、日本国全体が繁栄を遂げるためには何が必要か。そのヴィジョンを、著者はこう描く。「安全保障強化(防衛・防災・防犯・エネルギー・食料・医療・介護・流通など)の需要に対し、潜在GDP(供給能力)を高めることによる高度成長の再来」。幸運なことに、日本では少子高齢化により生産人口が減少し、インフレギャップに陥りやすい状況になりつつある。そして、インフレギャップが拡大するなかで上記の各安全保障分野の需要を満たすために「生産向上」により潜在GDPを拡大したとき、我が国は再び大成長の時代を迎える――と著者は喝破する。従来と同様の精緻なマクロ経済分析に加え、地方への現地取材も交えた、日本の国柄を踏まえた本格的かつリアルな成長論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメフトファン
32
いまどきでは珍しく公共工事を推進することを説く筆者。鬼怒川決壊の後に読んだ事もありますが、非常に説得力のある意見であると感じました。安全保障とは外からの敵に対する防衛の事だけではなく国民を守る事全般を言うのだという意見も新鮮。難しいことは理解出来ませんでしたが、公共工事を実施してGDPが増大するのであれば、そしてその事が国民の安全保障につながるのであればどんどんやるべきでないかと思いました。世界一災害が多い日本、そして増大する仮想敵国中国の脅威にさらされている日本。今考えなければならない事は多いですね。2015/09/24
しんたろう
3
衝撃の鬼怒川決壊で甚大な被害の出た今、数少ない公共工事拡大論者の筆者の意見の貴重さを思い知る。又、北朝鮮の拉致被害者・ISIL人質に対し無力な日本の現状が時代遅れの平和主義と未整備な安保法制が原因で、史上空前の低金利が意味する投資不足を国が国債調達し国土の防災整備と防衛インフラの整備の2分野に投資するべきだ、という主張はトンデモ論ではなく検討に値する重大な提言に思える。2015/09/13
やす
3
まさかどうぶつの森の話が出てくるとは思わなかった。濱口梧陵のことは知らなかったので勉強になりました。昔の人も防災意識はあったんですね。2015/06/27
Bkmker
3
防災に備えて土木建築の供給能力を維持(拡大)していく重要性を説く。最後に経済の話もあるが、全体は安全保障に関する話で、お花畑な日本人に対して注意を促したいという思いが伝わってくる。 大都市への集約・集中は、防災の観点から危険というのはその通り。以前読んだ消滅都市では、あまりに過疎化が進むと上下水道インフラの維持が厳しいと出てたが、分散化と(過疎による結局は)ある程度の集中化の行く末はどうなることやら。災害が多い日本では、米国や豪などのようにTPPで自由化といった時に単にビジネス⤵︎ではなく安全に関わる。2015/05/14
サクソン
0
今の政府は一体どこを見て仕事をしているのでしょうか?国民から税金を搾取するが国民のために働かない。いつからこうなった?2021/04/13