- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
中国は日本の領海でやりたい放題密漁し、虎視眈々と日本の領土を狙っている。
いまこそ日本の防衛力強化が必要なのに、安倍政権の説明を聞いても新聞やテレビをみても、「集団的自衛権」っていったい何なのか、さっぱりわからない。
集団的自衛権は本当に必要なの? 日本は戦争に巻き込まれやすくなってしまうの?……安全保障のエキスパートである小川和久氏が、集団的自衛権の「そもそも論」を平易に解説します。
本書の最大の特徴は、Q&A方式で読者目線の素朴な疑問に答えていること。
たとえば……
Q1 なぜいま集団的自衛権が必要なんですか?
Q2 自衛隊が勝手に戦争を始めたりしませんか?
Q3 日米同盟をやめたら日本はどうなるんですか?
……こうした疑問への平易な回答を読んでいるうちに、誰でも安全保障の知識が身につくようにできています。
まさに本書だけで集団的自衛権も外交・安保も憲法もぜんぶわかる。
学習意欲に燃える高校生からビジネスマン、そして政治家も必携の作品です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
50
今後、安倍首相が国民に問いかけなければならないのは、どんな防衛力によって平和と安全を保とうとするのかという点(9頁)。本文はQ&A式で解説されている。A国と同盟関係のB国がC国から攻撃された時、A国が武力攻撃されていなくても、B国への攻撃をA国の攻撃とみなしてC国に攻撃できる権利が集団的自衛権(24頁)。C国はISのようなテロ集団だったらどうなるか? テロとの闘いを言えば言うほど図に乗ると思うけど。著者は、コスト計算すると日米同盟ほど安上がりな安保なしという(54頁付近)。2016/01/12
おさむ
49
安全保障のスペシャリストによる現場を踏まえた議論を求める提言。自衛隊は空母も巡洋艦も原子力潜水艦も持っておらず、戦力投射能力がない「自立できない軍隊」である点や、米軍にとって日本は燃料、弾薬、情報などの面で最大のロジスティック拠点である点などは目からウロコ。休戦中の朝鮮国連軍は国連憲章7章のすべての手続きを踏まえた正規の国連軍ではなく、その後方司令部は横田基地にあり、今も国連旗がはためいている事実を突きつけられると、私たちがいかに「軍事」に疎いのか(いや、あえて目を逸らしてきたのか)思い知らされます。2017/02/01
ひめか*
36
読友さんの勧めにより読みました。新書だけどわかりやすく読みやすかった。集団的自衛権の行使を認めると戦争になるとか騒いでいる人も多いけれど、これを読むとそういう考え方が馬鹿みたいに思える。深く理解をして冷静に落ち着いて考えれば何も怖いことではないし、世界の安全保障のためにも必然的に必要なことだった。世界の例や歴史を見ることで、日本がどうなるかもわかる。マスコミを信じる危うさについても触れている。討論番組はどこのテレビ局も好きだ思うけど、それで見えてくることは何もないという意見はなるほどなと思った。2016/09/04
金吾
29
質疑応答方式で集団的自衛権のみならず、安全保障についてわかりやすく説明しています。ひとつの視点から全体を大まかに把握するのにいい本だと思いました。2023/12/18
のり
24
集団的自衛権を賛成の立場で書かれていてQ&A方式で理解し易いように書かれている本。そして賛成反対の前のマスコミの在り方に関して問題提起している本。日本人は問題の内容を把握せず賛成か反対でしか考えられないらしい(原因はマスコミの報道の仕方に問題有り)。自衛隊の現状、もし個別的自衛権だけで日本を守る場合は今の軍事費の5倍は必要など、なぜ集団的自衛権が必要なのかが書かれています。賛成反対を考える前に日本の防衛力をまず知ることが重要であることに気が付ける本でした。あ、ちなみに私は賛成派です。2016/02/17