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内容説明
今日のコンテンツビジネスへと繋がる「メディアミックス」とは何なのか――。気鋭の研究者である著者が、その出発点であるアトムやキャラクターの玩具化、角川の戦略を軸に、斬新な視点で分析した画期的メディア論。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Takayuki Oohashi
13
大塚さんが監修ということで、借りて読んだ本です。メディアミックスモデルの段階として、角川歴彦型とニコ動型とあり、前者が「ロードス島戦記」のような世界観を構築するのに対し、後者が「涼宮ハルヒの憂鬱」のようなキャラクターが前面に出るという話が面白かったです。僕のような中年の青春は90年代なので、ロードスが文脈で出てきた時は懐かしくなりました。他にも資本主義のモデルとしてメディアミックスを取り上げている論が面白かったです。2016/02/08
seichan
6
日本におけるメディアミックスの変遷を、鉄腕アトムを嚆矢として、角川春樹→歴彦、ドワンゴと辿ってる。鉄腕アトムが、「アニメーション」というより「動くマンガ」としてメディアコンバートされてるとか、キャラシールとしてもメディアコンバートされて作品「世界」を構成してるという捉え方は面白かった。そして、ニコ動などのUGCプラットフォームが、結局はクリエイター簒奪の場とならないかという危惧もごもっとも。人を集めて人気者を作る装置がプラットフォームってやつかな? UGC汲み上げ装置としては2chもハシリと言えるよね。 2016/04/12
Mark.jr
4
海外の視点から日本のメディアミックスカルチャーが辿ってきた変遷を紐解く一冊になります。海外のトランスメディアに対して日本のメディアミックスの何処が特異なのかを解説する序章も面白いですが。鉄腕アトムから始まるアニメ、そしてメディアミックスの歴史の始まりを解説する1章が、アニメに疎い自分からすると発見が多かったです。曰く、ディズニーと比べて絵を動かさないことで日本のアニメは成立しており、それが海外からは実験映像のように見えると…。今書くならば、絶対ソシャゲは取り上げられているでしょうね。2025/10/21
はすのこ
4
メディアミックスは海外からはどう映るのだろうか。2016/01/19
富士さん
2
すごい刺激的ないい本でした。日本の商業アニメはメディアミックスを前提にして初めて成り立つと同時に、現在ではアニメ周辺で行われる活動を説明する上で最も重要なキータームがメディアミックスであるといってもいいように思います。個人的にはアニメ製作を中心に見てしまうので、角川春樹的メディアミックスと歴彦的なそれとは、計算不可能で必ず非合理的な展開をする作品の製作現場に身を置き、リスクに身を晒すかどうかは、枠組みの運用を中心にするやり方とは質的な違いがあるように感じ、それを連続的に捉える論はちょっと引っかかります。2016/03/30




