小学館文庫<br> 最終退行

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小学館文庫
最終退行

  • 著者名:池井戸潤【著】
  • 価格 ¥1,023(本体¥930)
  • 小学館(2015/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094081664

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内容説明

現場銀行員による腐敗幹部との誇り高き闘い!リアリティーあふれる長編銀行ミステリー。

「負け組」と言われる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。一方、バブル期の経営責任もとらず、公的資金に頼りながら、なおも会長として院政を敷く元頭取を陥れようと策謀を巡らすリストラに遭った行員。その攻防から銀行ぐるみの不正の匂いをかぎつけた副支店長は、組織に反旗を翻す。攻守ところを変えるスリリングなドラマから現代サラリーマン社会の構造的欠陥を浮き彫りにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

W-G

449
コレ読んだっけなー、どうだったかなーと恐々購入。やはり再読だったようで、中盤くらいから段々思い出してきた。著者はもともと乱歩賞出身なので、初期作品はミステリ色が強い。当人も自覚があったかはともかく、ジャンルの枷に掛けられていたところはあるはず。支店長との対立など、今の作風に通ずるものもあり、リーダビリティは高い。しかし、そもそものM資金という題材しかり、久遠会長がそれに執着するに至る背景の薄さや、塔山と新川たちの出会いのキッカケetc、必然性の弱い部分が目立つ。ミステリから離れて正解だったということか。2019/08/24

ダイ@2019.11.2~一時休止

159
池井戸さんらしい銀行モノでいつもの展開がイイ感じ。2014/04/26

やな

125
一気読み、銀行ってほんまにこんな感じなんかな〜( ̄◇ ̄;)?最後はスカッとさせてもらって満足です。2017/07/09

佐々陽太朗(K.Tsubota)

123
優しい心であったり、人として誠実であろうとする心は時に足かせになる。そんな心を持った行員が、それ故に出世に後れをとったとして、それは己の考えに従ったまでのことと我慢する。しかし、そうした人がさらに踏みつけにされ、真実が不当にゆがめられ責めを負わされるに至っては我慢も限界。「やられたらやり返す!」日本人はそうした勧善懲悪復讐劇が大好物なのだ。私も日本人のはしくれである。いやらしい悪人が小馬鹿にしていた人間からおもわぬ反撃をくらい、こてんぱんにやられた瞬間、やんややんやの拍手喝采をおくるものだ。2017/11/22

再び読書

120
池井戸作品らしいカタルシスを、感じさせる。特に裁判の谷支店長をとっちめるシーンは薬師丸ひろ子ならずとも「快感」と呟きたくなる。蓮沼の子供に対する情の無さに違和感を感じる。他人に対するより冷たく感じた。また、元妻の浮気の落ちも空々しい。蓮沼ってどんな奴って感じも残る。いつもの感想だが、本当にこんな自分勝手なトップばかり、銀行にいるのか?疑問に思う。時代劇ばりに解消はされるのですが、次の作品に期待しましょう!2019/03/12

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