内容説明
日本SFの誕生から百五十年、“未来”はどのように思い描かれ、“もうひとつの世界”はいかに空想されてきたか―。幕末期の架空史から、明治の未来小説・冒険小説、大正・昭和初期の探偵小説・科学小説、そして戦後の現代SF第一世代まで、近代日本が培ってきたSF的想像力の系譜を、現在につながる生命あるものとして描くと同時に、文学史・社会史のなかにSF的作品を位置づけ直す野心作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
27
海野十三を高く評価しているのが好感が持てる。大江健三郎や北杜夫が熱中したという「火星兵団」は古書で購入し二年ほど積読状態。今年あたり読もう。それにしても柴野さんひどい目にあっていたのだなあ、当時ネットが存在したらたたかれまくりだったのかも。気の毒に。2011/06/12
月世界旅行したい
9
ジャンルのカテゴライズは本質的に商業的に売りやすくするためのパッケージでしかない。(カテゴライズがないと客側が見もしない商品をとらえにくい側面がある) 成立以前のSFの歴史がメイン。海外で言うならヴェルヌやウェルズあたりのポジション。といってもここで紹介される作品たちはのちの日本SFへの影響は皆無に近いのも特徴的。むしろ当時の時代背景から生まれた自然な想像力と読む方が正しい。2014/12/06
ろびん
6
凡例から笑いつつ。海野十三なんかは今だと青空文庫で大量に読めるので結構読んでますが、手塚治虫が参考にしたー、なんかは初めて知りました。2017/06/20
スターライト
5
200ページほどのコンパクトな長さに収めた本書は、特に戦前の日本作家が空想したイメージを概観するのに好適な書となっていて、日本作家の世界に先駆けた奔放な想像力や、海外で発表された作品の翻訳も旺盛になされていたことがわかる好著。ただSFマガジン創刊以降の歴史が、作家の作品イメージの変遷を追うというよりはゴシップ的な色彩を帯びていて、ちょっと残念。特に福島正実氏の扱いは、彼のSF界への貢献よりマイナス面が強調されているようで、読んでいて複雑な思いにかられた。2010/03/25
山田太郎
4
福島正実はとにかく嫌われているのがよくわかった。2010/08/02
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