秘恋 日野富子異聞

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秘恋 日野富子異聞

  • 著者名:鳥越碧【著】
  • 価格 ¥1,881(本体¥1,710)
  • 講談社(2015/02発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784062192941

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内容説明

老人は峠に立つ墓標に語りかけた。「──真実は、その時代の権力者の思うがままに捏造されてしまいます。後の世の人々は、あたかもそれを事実と信じてしまい、まことに悔しい限りです。御台さまのことも希代の悪女と申す不心得者が出る始末で、何とも腹立たしくてなりませぬ」老人の名は喬之介。日野富子の幼なじみにして、信念に向かってまっすぐに歩んだ彼女の生涯を最後まで見守り続けた侍者だった──。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

honoka

38
『秘恋』を富子自身が己に課し蓋をして世の平和のため、足利家のため汚れ役をやる人生を見事に描いている。八代将軍義政の妻として5人の子を成すも義政の死際でやっと情を交わしあえる苛酷さ。慈しみ守った息子から「守銭奴」と罵られた時はあまりにも可哀想だと涙。悪女と名高かった日野富子を見事に覆している。2017/08/26

星落秋風五丈原

18
金の亡者呼ばわりされた日野富子。そうまでして蓄財したその訳は夫である将軍よりもこの国の事を考えていたためだった、という説に基づいて書かれたもの。幼馴染のように育った部下と思いあっていながら最後まで想いを伝えられなかったという純な所もあるように描いている。2015/04/12

マサキ@灯れ松明の火

13
室町時代の末期…八代将軍・義政の妻・日野富子。彼女は…本当に「悪女」だったのか?敵味方が、すぐにも入れ替わる時代…真実は見えない。この作品は、「秘めた恋心」を焦点にして、富子と幼馴染みの下級武士である喬之介を中心に描かれています。「悪女」ではなく…「己が欲望に素直に生きすぎた女」としての日野富子となっていますね。「真の恋心」だけは…「秘めたまま」ですが…本当に「秘めたまま」かしら?所々で、喬之介にぶつけていたような?2015/10/21

ゆき

13
有名な悪女の日野富子。京都を焼きまくった応仁の乱と富子。一番時代が変わる時期に悪女ひとり。しかし、この本では身分が違うために想いを通わせる事が出来なかった喬之介との恋物語が描かれています。夫との間に5人の子をもうけ、政を掌握しても全然心は満たされなかった。という内容ですが・・。なんせ、悪女って知ってるからバイアスかかりすぎて・・自業自得じゃ?という気持ちでいっぱいになってしまった。ああ・・・・。2015/04/13

Totchang

5
室町時代に対する知識がないので、本書の意味するところを正しく読み取れなかったかもしれません。ストーリーとして「秘められた恋心」に焦点を定めているので、時代背景を描き切っていない感じがしました。富子が周囲から疎まれる背景をもう少し書き込んでほしい気がします。いずれにしても、女性の立場に立った小説というジャンルをひた走りしている作家さんですが、今後の著作にも期待したいと思います。2015/05/01

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