山と溪谷社<br> 今そこにある山の危険 - 山の危機管理と安心登山のヒント

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山と溪谷社
今そこにある山の危険 - 山の危機管理と安心登山のヒント

  • 著者名:岩崎元郎
  • 価格 ¥668(本体¥608)
  • 山と溪谷社(2015/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635510035

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内容説明

「山登りは危険だからこそ価値がある。危険を認識できない者は山に登ってはならない」
こんな常識も通用しない登山ブームの昨今、どうしたら遭難や遭難直前の危険を回避できるのか。
今こそ生かしたい山の先達の経験。
自立した登山者となるために、今何を学ばなければならないのか。

山の危機管理と安心登山のヒント。
近年、山での遭難事故が増加の一途をたどっているのはなぜなのか。
教育を受けていない未組織登山者が増えているから、
高齢化による体力の衰えに気付かず自分の力を過信しているから、
安易に携帯電話で救助を求める登山者が増えてきたから、
等、さまざまな理由が挙げられるが、すべての根本は「身近にある山の危険に気付いていない」ことにつきるといえよう。

本書は、登山経験・ガイド経験ともに豊富な岩崎元郎氏が、自身の体験や見聞をもとに、身近にある山の危険を語り、それを避けるための判断力を磨くための情報を満載した啓蒙の書。
自身の実体験を披瀝することにより危機管理意識に気付かせ、読者を「自立した登山者」へと導いてくれる。

岩崎氏主宰の無名山塾の「巻頭言」の一部をもとに、加筆、修正しながら50のテーマで「自立した登山者」になるための道筋を説く。
「悪天候下での行動」、「転倒滑落・道迷い・落石」、「カムエク登山中止の決断」、「どこか面白い山教えてください」、「冒険登山と趣味登山」、「トレーニング考」、「低体温症と服装戦略」などの実例から学ぶ教訓を中心に、登山の楽しみ方のヒントも加筆、読みやすい構成。

目次

はじめに

◆山の危険認識と危機管理
登山の危険はどこにある
「転倒・滑落、落石」はなぜ起こるのか
やさしい場所で起こる転落事故
なぜ「道迷い」事故が一番多いのか
生死を分ける悪天下での判断
山の雷の怖さ
認識不足が招く低体温症の危険
水だけでは防げない熱中症
知っておきたい高山病の基礎知識
年齢相応の健康チェックを
雪があれば雪崩は起きる
問題山積――ゴールデンウィークの山で
ゴールデンウィークの山の遭難から
ホワイトアウトにご用心
カムエク登山中止の決断
登山ブームというけれど
山岳会を考える
実は生活技術が難しい
危機管理のためには臆病であれ
火山の危険

◆安全安心な山歩きのためのヒント
オーバーヒートにご用心
トレーニングの意味
日ごろのトレーニング
グレードを考え直す
ゆっくり歩きのすすめ
今からでも遅くない
山は自分の発見
面白い山、教えて下さい
行ってみなくちゃわからない
山見知り
雨が降っても楽しい
足元に名花あり
山に登れば、お酒もうまい
『日本百名山』はガイドブックに非ず
日本百名山を楽しく登る
二百名山と三百名山
ふるさと八百名山で山の発見
頭を空にする最良の方法
山は心の病院
山歩き検定に期待する
「八十歳のエベレスト登頂」余波
八十歳からはスキー

[参考資料]山岳遭難の概況から 編集部

あとがき







装丁 尾崎行欧デザイン事務所

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雲をみるひと

30
登山家による短文集。前半はタイトル通り山で遭遇する危険が纏められているが、後半に行くにつれ現在の登山の状況に対する注文が増えていく。示唆に富んだ内容も多いのに、全体として昔はよかった的なスタンスに見えてしまうのか残念。構成の工夫があればなおよかった。2021/10/07

ichi

18
【図書館本】登山をする人全般にオススメです。やはり常にリスクを伴うので、装備や地図の読み方、天候の把握、そして自分自身の体力に伴う山を選ぶこと。改めて振り返させていただきました。2018/07/09

run

6
読みやすい文体で優しい書き方だけど、これでもかと並べて「山の危険」を知らせている。たまにこういう本も読まないといけないな。単独行が多いので改めて気を引き締めなきゃと思う。 多くの人に読んで欲しい本。2020/10/12

たいよう

4
最初は「若いうちから山を知らない人は登るな」的な厳しい話でしたが、後半は、山の楽しさを多くの人に知ってほしいと言う話。確かに中年から登山を始めた自分も、登頂の達成感から「また登りたい」と思う一方で、「何があっても自分の足で帰ってこないと」と万が一に備えながら準備してます。いつまでも怪我や遭難しないように備えて登山を楽しみたいと思います。2016/12/25

かつばやし

4
山好きなおじさんが気の向くままにつらつらと書き綴った文章という印象。経験談を織り交ぜながら山の危険•備え•楽しみを説いている。山で起きる事故の多くは道迷い、転倒•滑落だそうだ。勉強不足、準備不足が山の事故につながる。「山登りに上手い下手はない」という一文が出てきたが、これが山のもつの大きな魅力だろう。誰でも登れる。勝ち負けがない。ゆえに登山はなめられ、事故のもとにもなる。山の楽しみ•危険を十分に勉強した上で今後の登山に臨みたい。2015/07/22

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