内容説明
長谷川平蔵は「鬼」ではない、江戸時代に「脱藩」という言葉はないーー。テレビ時代劇や時代小説の中に潜む、ヒト・モノ・コトバのウソを時代考証家と武術研究指導家が軽快な筆致で一刀両断します。
【目次】
第1章 ヒトのウソ・ホント
吉田松陰、十一歳にして東大生以上の学力を備えていた
薩長同盟を演出したのは坂本龍馬ではなかった
江戸時代に士農工商という身分制度はなかった
大名行列に一般民衆は土下座しなかった
武士の歩き方は泥跳ねしない
江戸時代まで正座という習慣はなかった ほか
第2章 モノのウソ・ホント
峰打ちをしたら刀はポキッと折れる
真剣白刃取りは存在しない必殺技
「侍は刀がなければ弱い」は間違い
日本刀はなぜ両手で握るのか?
日本刀は筋力のない子供や老人でも振れる
時代劇の逆手斬りは現実でも可能 ほか
第3章 コトバのウソ・ホント
長さの単位で縦方向に「間」は使えない
庶民や下級武士の家には玄関がなかった
早馬と早駕籠、どちらが早い?
逆袈裟とは上から下に斬るのか、下から上に斬るのか
江戸時代に「脱藩」という言葉はなかった
時代劇に「さぼる」という言葉はあり得ない ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Gummo
29
大岡越前の主要な功績は、裁判ではなく、消防と治水行政。リアルな時代劇にするとまったく面白くなさそうだ(笑)。勉強になる部分もあったけど、ちょっと物言いが堅苦しい。共著にしたことで統一性に欠けた部分もある。★★★☆☆2015/04/23
いちろく
24
紹介していただいた本。普段はあまり読まない薀蓄関係の本。タイトルに違わずあら探しの内容が続くが、最後まで読めたのは武術関係の内容が面白かったから。逆手斬りは実際に出来るのか?等、実際に確認している所は単なる薀蓄本とは違うな、という印象。空想科学読本の様に読んだ人の夢をある意味壊す類の本なので、個人的に人に勧めるのは難しいなと。2015/08/26
as
9
時代劇風作品を批判する余りに、~は間違いの連発で正直気が滅入りましたが、視聴者受けを狙って時代考証が滅茶苦茶な時代劇が増える昨今このような書も必要なのだろうと感じました。時代劇は誰の為に何の為に作られるのか?その辺も踏み込んで欲しかったです。2015/07/10
なつきネコ@成長した化け猫 久びさの成長
8
時代劇を片手に読むのもいいかもしれない。士農工商などは明治政府と言うけど、左翼学者の捏造も多く、一揆などはがかさ増ししたのはけっこう聞く話。しかし、薩長同盟の影に黒田家の影響あったのは初めて知った。本間家の大きさ、藩への貢献や、飢饉への対応策とか昔の名家は今の企業とは違う。秀吉の政策も百姓有利だったとは、百姓出身ゆえに百姓に厳しいと言われる秀吉像も左翼の幻想だったんだな。里の単位のいい加減さとか。間は横、丈は縦など、細かい決まりがあるんだな。鉄扇に漆塗りの紙で強化するなどは勉強になった。2020/05/26
けい
8
面白かった。でも一ヶ所超高速参勤交代は前田家の史実がもとになっているのかもとあったけど、湯長谷藩だと思う。2015/07/19
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