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内容説明
産みの親が育てることができない新生児を、特別養子縁組を前提とした里親委託によって家庭につなぐ「赤ちゃん縁組」。かつて愛知県の一公務員の手で始まったこの取り組みが、今注目されている。「虐待死の中で最も多い、0歳0カ月0日の虐待死」「恒久的な家族の愛情を知らずに施設で育つ子どもたち」「里親や里子を苦しめ続ける反応性愛着障害という病」。これら全てをなくすために行動を起こした二人の半生と取り組みを紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
も
60
素晴らしい本でした!予定外の妊娠などの事情により親が育てられない赤ちゃんを特別養子縁組を前提とした里親委託により出産直後から家庭の中で育てる取り組み「愛知方式」。出産前から養父母が付き添い、誕生のその瞬間から我が子を養父母の手で育てます。養子とか里親とか何かとネガティブ目線で捉えられがちですが、愛し合っている家族には血縁の有無など関係ないと思うし、何より赤ちゃんの命と幸せが最優先という著者の考えに大いに納得!中でも反応性愛着障害についての章は大変興味深い。出生後の3ヵ月は非常に重要な期間なのですね。2015/09/10
りお
29
小説「朝が来る」から。産まれた子を虐待したり殺してしまったら母親だけに責任を押し付けて母親だけが悪いと言われる。確かに母親にも責任はあるけどそのようなニュースを目にする度に父親は?と思ってしまう。子どもを虐待や殺してしまう程追い詰められた親とその親の子どもどちらも不幸になってほしくないから養子縁組がもっと普通になってほしい。2022/02/20
ゆう。
25
愛知県で行われていた「赤ちゃん縁組」=現在の特別養子縁組について取り組んできた歴史や思い、その必要性などが述べられた本です。乳児期の子どもにとって愛着形成は重要な意味を持ちますが、その時期に養子縁組を行い、愛着障害を防ぎつつ子どもの発達を保障する取り組みとして紹介されていました。一方で乳児院や養護施設など集団施設での社会的養護については厳しい視点で貫かれていました。大切なのは子どもの最善の利益保障の視点だと思います。施設養護も里親も子どものためにはどのような形態がいいのか考える必要があると思いました。2016/08/22
ひさしぶり
16
菊田医師事件後の愛知方式の特別養子縁組「赤ちゃん縁組」に尽力された矢満田、萬屋氏の活動歴を読む。乳児院から児童養護施設(3歳から)へ移動していった子の中で、子ども時代のすべてを施設で過ごす見通しの子が56.4%(平成20年)家庭養護はオーストラリア93.5,アメリカ77,韓国43.6%比して日本は12%のこどもしか里親に預けられていない事実。「夫婦だって血のつながりがないけど家族」の先の意味と事実告知:あなたは私が産んだのではないと伝えるだけでなくあなたに会えてよかったという気持ちを一緒に伝えて意味がある2021/01/05
kotte
15
Kindle Unlimitedで読みました。特別養子縁組は子供の福祉の観点からは最も有効な制度であるにも関わらず、それができていない日本の現状と問題点について書かれています。諸外国から見ると極めて遅れている児童養護の分野ですが、これは、血のつながりを重視する日本的文化が背景にあるのではないでしょうか。しかし、共に育つことで親子になるには間違いなく、血縁で親子になるわけではありません。特別養子縁組制度の社会的認知度が向上し、一人でも多くの子どもに幸せが与えられることを心から願っています。2017/06/13
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