内容説明
【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。
湘南の鵠沼に住むサラリーマン・石井樽人は、深夜のマンガ喫茶で知り合った女の子に恋をする。彼女の名前は杏。ケーキ屋「ミニョン」を営む祖母のマキさんが、通院している病院で働く看護師だった。樽人は自分の気持ちを伝えるが、彼女は心を開かない。杏は、三年前に大切な人を亡くした喪失感から立ち直れないでいた。その力になりたいと悩む樽人に、同居人であり親友の久喜夏彦は厳しくも優しいエールを送る。樽人は、二十四日以内に杏を恋人にすることができるのだろうか。脚本界のトップランナーによる、甘く切ない小さな恋の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りゅう☆
78
第一印象とのギャップで杏に恋に落ちた樽人。しかし、彼女は3年前に亡くなった恋人の事が忘れられず…。さすが数々の名作ドラマの脚本家の野島さん。祖母マキさんのお店で働く夏彦への恋の相談では、会話がほとんど。でもずっと会話でも飽きないのは夏彦の知性ある聡明さと伏線たる含み、樽人の短絡的な考えがテンポよく交わされてるからかな?新しく始まった2人の友情が心地よく、恋の行方にドキドキと切なさが入り混じり、夏彦の正体が分かった時、甘く切ないアンズタルトクッキー物語に納得。ただマキさんのシャシュシェは読みにくかったけど。2015/11/03
takaC
67
「数字には因果関係があるのだよ。」ファンタジーと気づく前も後もまあ楽しめたけど、ちょっと最後が強引という気もしなくはない。タルトとクッキーの会話がリズム良く読めた。2014/02/06
チアモン
51
会話文がとても多く、スラスラテンポ良く読めた。野島伸司さんの脚本が好きで良くドラマを見ていたが、ドラマのような小説でした。衝撃的な展開も多く、また野島作品を見たくなった。でも、ドラマは結構ドロドロしてたような。「会いたいときには会っておこう。後悔しないように」素敵なフレーズでした。2019/09/11
ばんだねいっぺい
28
3コ上の姉のおかげで野島伸司育ちだが、これは、何回読んでも個人的オールタイムベスト。野島さんの台詞回しが好きじゃない人以外にはオススメの逸品。樽人も夏彦も杏もみんな偉い。2017/12/17
緑ドンviva
15
途中からファンタジー?となりちょっとびっくり。野島さんが描く脚本のドラマがスゴイ好きだけど、本の方は少し微妙かな。今回のとスヌスムムリクの恋人も。でも最後はハッピーエンドでよかったです。地の文がない方が私は読みやすい。後半はクサい言葉が目についた(笑)2013/07/13