内容説明
レヴィンシュタイン公主国では、近衛隊と国民隊が公都の治安を守る勢力を二分していた。いつものように街の巡回をしていた「紅盾の皇女」ことオルタンシア姫と近衛隊の“姫様係”フランは、怪しい剣技を操る賊に苦戦を強いられる。追い詰めたはずの賊から思わぬ反撃にあい窮地に陥った姫の前に現れたのは、最近巷を騒がせている仮面の男“剣の道化(ジョーカー)”だった! 一方、教会の司教と結託して勢力拡大を画策する国民隊は、身寄りのない子供たちの砦を排除しようと強硬手段に訴えるのだったが――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
1_k
9
元々そういうコンセプトなのだろうが、一貫した大きなストーリーや起伏があるような話ではない。話の転がし方も、場当たり的で、雰囲気を楽しむべき作品だろうか。ただ、次巻が有るとすればもう少ししっかりしたストーリーがつきそう。一冊目の段階では、やや退屈。2015/02/22
T.Y.
6
田舎の小国レヴィンシュタイン公国にて、皇女オルテンシアは公家に伝わる魔法の盾に選ばれ、公都を守護する近衛隊の副隊長を務めている。公都は平和な中、派手な活躍で市民を助ける「剣の道化」が話題を呼んでおり…。前半はダラけた主人公が皇女に叱られる近衛隊の日常中心で事件も小規模、いささか退屈だったが、これが平和のために意味がある、という設定はまずまず。ただ、前半で一通りの設定が明らかになって、短~中編エピソード衆的な構成で行くかと思いきや、後半は大きな布石も打ってきておや? と。続きが出るか分からんだけに尚更。2015/01/22
真白優樹
5
田舎の小国にて公家に伝わる盾を継いだ少女と話題をさらう剣の道化が絡み合い始まる物語。・・・近衛隊が怠慢に過ぎて姫様の焦燥も分かるが平和に浸っていいのは平和な国の特権であると思う。いや、まあもう少ししゃっきりしてほしかったが。それとフランと姫様の関係は古き良き秘密の関係といった感じであり目新しさはないが中々に面白いと思う。総じていえば古き良き物語といった感じであり安心感や懐古を求めるのであれば中々にふさわしいのではないかと思う。 次巻があればいいと思うので、あえて言うと次巻も楽しみである。2015/02/04
nawade
5
★★☆☆☆ 逃げろ!暴れ馬だ!で始まるファンタジー。古いというか懐かしいノリだが、逆に一周回って新鮮。近衛隊と国民隊の対立を主軸に話が展開されますが、狙いは良いけど、ツッコミどころが多すぎる。主人公達が所属する近衛隊が怠慢すぎる。平和のために意味があるとかフォローしていたけど、そんなことあるか!全く主人公側を応援する気になれなかった。こんな奴等はさっさとクビにしろよ。2015/01/28
サエズリ割津
4
たぶんジャケ買いの一冊。妙に古臭いというか00年代っぽい雰囲気だと思ってたら作者がそのころのエロゲライターということで妙に納得。とっ散らかったストーリーで微妙な内容だった。正直、日常パート的なグータラ近衛兵のフランと紅盾の皇女ことオルタンシア姫が街で起こるささいな事件を解決する感じの話は嫌いではなかったけど、シリアスにいきなり寄せたのはイマイチだった。剣の道化というキャラも最後まで誰かわからないように仕掛けるとか工夫がほしい。数ページで仮面の人の正体がわかるって黒騎士かよ(笑)と思ってしまった。2016/12/09