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内容説明
創設以来最大の危機に直面しているNHK.現政権に「乗っ取られている」と危惧する著者が,公共放送の役割を根本から見つめ直す.権力による不当な支配をはね返して,現状を打開していくためには,いま何が必要なのか.密着取材歴35年,NHK研究第一人者が,克服すべきすべての課題に鋭くメスを入れる.定評ある前著を全面改訂して問いかける緊急提言.
目次
目 次
序章 いま、なぜNHKか
発端は経営委の首相“お友達人事”/BBCも「NHKの危機」を特集/ “偏向”是正/ 「視聴者のみなさまと語る会」での一コマ/公共放送の役割は「権力監視」/ 「NHK支配」の根源にメスを
第1章 公共放送とは何か──国家のNHKか、市民のNHKか
メディアの公共性とは/公共放送の役割とは/政府からの自立/電波監理委と「市民社会の論理」/ 「言論の自由市場」の思想/ 「政府の政策を徹底させること」/NHKとBBC/ジャーナリズムとしてのあり方/有事法制反対大集会の場合/視聴者への説明責任と公開性/デジタル化の方向性と進め方
第2章 「三つの独立」とその空洞化
政府からの三つの独立/ 「財政の独立」の空洞化/組織・人事への介入/委員長通じ会長人事を左右
第3章 NHKの体質はどのように培われたか
政府監督下のラジオ誕生/準国営放送への道/敗戦とGHQ/民主化の風/重視された放送/ 「放送委員会」のメンバー/高野岩三郎会長の訴え/新生の気運/不発に終わった“編集参加”構想/逆風と民主化の挫折/裏切られた理念/電波監理委員会の廃止/風刺バラエティ「日曜娯楽版」/吉田自由党の敵意/ 「NHKは国策の徹底を」/報道を飛躍的に強化/脱皮した日放労/前田会長の時代/ 「介入」と「自立」のせめぎ合い/歪められた「日本の未来像」/ 「対立を激化させないのがモットー」/沖縄返還協定テレビ調印式/参院選への宣伝効果/深刻な数字/ 「偉大なちゅうぶらりん」/会長選出と一三七万人署名/経営委員長と市民代表が対話/ロッキード・三木発言カット事件/報復人事と島元会長の証言/ 「効率化・商業主義化」路線へ
第4章 ETV番組改変事件が提起したもの
屋台骨を揺さぶった大事件/どのような番組だったのか/改変に次ぐ改変/東京高裁判決の意義とは/聞き流された経営委員の訴え/一般論にすりかえられた最高裁判決/早くも「編集権」強化の声/放送倫理検証委の「意見書」/ 「事実」と向き合う勇気/大型企画の“落とし穴”/集中攻撃浴びた「アジアの“一等国”」/偏向攻撃の狙いと思惑
第5章 「改革」へのせめぎ合い──〓井体制につながった経営委員会強化
放送法改正と一体の古森人事/ 「危機」から始まったNHK改革/政・財界主導の官製「NHK改革」/経営委の性格を変えた「法改正」/前面に出てきた「偏向」是正/値下げは「構造改革」の証し?/生かされなかった「自主改革」の提言/市民の「改革」提言運動/監視と激励の参加型運動
第6章 「国策」優先か、公共性の視点か──問われる「ユニバーサル・サービス」
「国際放送」強化と4K・8K実用化/繰り返されるか「国策」の推進/デジタル懇の貴重な警告/産業政策的「国策」の“風圧”/ 「あまねく」条項の拡大解釈/視聴者不在の地デジ化の教訓/値上げの正攻法を避けたNHK/ 「先導的役割」は何のためか/莫大な設備投資/ 「ニュースウオッチ9」にみる権力傾斜/最下位の独立性・公正さ
第7章 通信・放送融合時代に問われるもの──試練に立つ受信料制度と公共放送の使命
激変するメディア環境/公共圏の危機/始まるNHKのネット同時送信/世界の潮流に逆行するNHK
第8章 再生のために何が必要か──市民的公共放送への道
NHK危機の本質とは/NHK問題の根深さ/私の「NHK改革」提言/民主党「構想」不発の教訓/公共放送の存在意義/国民的規模で議論を
あとがき
NHK戦後歴代会長一覧
NHK歴代経営委員長一覧
NHK略年表
主な引用・参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jima
coolflat
tolucky1962
時田桜
安瀬内喬
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