内容説明
すべてを失った薄幸の貴婦人に
なおも降りかかる、愛の試練――。
フランス貴族出身のエロディは無慈悲な運命に翻弄されていた。軍人である兄の上官に異国へと連行されたうえ、大切な家族を人質にとられ、ある企みに手を貸すよう強要された。やむにやまれず協力したものの、その企ては失敗し、エロディは異国に置き去りにされてしまったのだ。今は刺繍の内職で糊口をしのぐ日々。なけなしの賃金から貯えをつくり、人質となった家族と再会するために1日も早く母国へ帰りたい……。そんなある日、ウィル・ランスレイと名乗るイギリス貴族が現れた。彼は精悍な顔に怒りをみなぎらせ、不遜に言い放った!「ロンドンまで来て、悪事を包み隠さず白状してもらおう」■読み応え満点のリージェンシーの書き手ジュリア・ジャスティスが“ランスレイの悪党”と呼ばれる名門一族の紳士たちのロマンスを描く連作。『涙のレディ』に続いてお届けするのは、複雑な生い立ちを背負うウィルと謎めいた美貌の刺繍師エロディの物語です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
26
読み友さん達の感想を読んで。続き物の2作目だけれど、単体としても楽しめます。兄が信奉していた有力者に利用され、ウェリントン将軍暗殺計画に利用されたフランス人女性が主人公です。彼女が必要としていたのは夫の死後安全に息子を育てる環境だけだったのに…。利用され打ち捨てられた彼女がついに見つけられ、裁判で証言するためイギリス人男性とパリ経由でロンドンに向かうことに…。彼女の情熱的な部分と母親として下す決断にうっとり共感。男女どちらも苦労人で、ようやくつかめた幸せの描写も素敵でした。2022/02/12
Michelle
15
ヒロインは悪事の片棒を担がされた未亡人で苦労人。ヒーローは庶子の生まれで幼い頃は盗みでもなんでもしたという影のある男。従兄の汚名を晴らすためにヒロインを探しだし、オーストリアからイギリスに連れ帰りたい。読み終わった後、問題はうやむやのままなのに解決したみたいになっててスッキリせず。この後まだ2作あるみたいだけど、これはこのままなのかな。2021/06/15
じょう
15
「涙のレディ」の続編。前作の冒頭で、虐待されてるか弱い女性のイメージだったので(確かに虐待はされていた)、今作の道中での逞しさにちょっと違和感がありました。でも前作よりは好きなお話しでした。他の従兄弟のお話しも読みたいです。2018/07/11
aiko
4
従兄の汚名を晴らすためウェリントン公爵暗殺未遂事件に関わったフランス人のエロディを捕らえ英国へ向かうウィル。 一筋縄ではいかない二人の旅は波乱万丈。ヒロインは辛い事情を抱えつつも有能で努力家、ヒーローをも翻弄していて大変強い。「ランスレイの悪党」シリーズ、『美しき刺繍師』は2作目で『涙のレディ』が1作目だったようなのでこちらも読まねば。2025/07/21
romance_holic
3
「涙のレディ」スピンオフ。悲哀にみちたヒロインでした。2015/02/15
-
- 電子書籍
- できる日本語 中級 本冊 【第2版】[…
-
- 電子書籍
- デザインの仕事がもっとはかどるAdob…
-
- 電子書籍
- ネオン蝶 2
-
- 電子書籍
- 1秒でわかる!印刷業界ハンドブック
-
- 電子書籍
- DRAGON SISTER! ―三國志…