新古今和歌集の新しい歌が見つかった! - 800年以上埋もれていた幻の一首の謎を探る

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新古今和歌集の新しい歌が見つかった! - 800年以上埋もれていた幻の一首の謎を探る

  • ISBN:9784305707413

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内容説明

2012年、鶴見大学図書館に「古筆手鑑」一帖が収蔵され、その中から、『新古今和歌集』の歌としては、これまでまったく知られていなかった一首が、新たに発見されました。鎌倉時代のごく初期に書写された巻子本を、主に観賞目的で分割した、いわゆる古筆切(断簡とも)の一葉として、それは姿を現しました。

本書は、その『新古今和歌集』新出歌を記載している断簡について、あらためて紹介し、かつ関連資料を徹底的に集めた上で考察するものです。

日本古典文学研究の推理小説的な面白さや奥深さ、必要性、重要性を存分に伝えるエキサイティングな書。本書の原本資料を活用した、書誌学的・文献学的方法に基づく論述は、古典文学研究の魅力をあますところなく伝えます。図版多数掲載、フルカラー。

目次

ご挨拶 [鶴見大学図書館 図書館長・二藤 彰]

はじめに―新出歌は、古典文学研究の推理小説的な面白さや奥深さを伝える。[久保木秀夫]
 『新古今和歌集』とは
 複雑な成立過程と異本歌
 新たに発見された『新古今集』の歌
 本書で明らかにしたいこと

第1章 『新古今和歌集』新発見の一首の謎を探る―紹介と考察―[久保木秀夫]
 1 古筆手鑑・古筆切の資料的価値とは
 2 今回鶴見大学図書館に収蔵された古筆手鑑一帖
 3 新発見の一首―伝寂蓮筆『新古今集』巻子本切―
 4 新発見の一首のツレ―もとの古典籍から切り出された仲間―を探す
 5 やはり『新古今集』の新出異本歌と認められるものであった
 6 この巻子本切はいつ頃書写されたのか
 7 巻子本切と竟宴本

第2章 作者・解釈・配列 [中川博夫]
 1 作者・藤原隆方について
 2 歌の解釈
 3 他出の確認
 4 『新古今集』巻第十一恋歌一内の配置の可能性

●主要参考文献
●鶴見大学図書館のご案内

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りやう

1
新古今集成立から数百年目にして新しい一首が出てきたんだから世紀の大発見と言っていいんだと思う。だがこれが古典の嫌なところで、こういう発見一つでこれまでの通説が全部覆ってしまう可能性もあるわけで。今後の何十年とかの間に、例えば冷泉家が資料を一挙公開でもした日には文学史を書き換えることになるんだろう。2014/11/12

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