内容説明
近代言語学の父、フェルディナン・ド・ソシュール。残された手稿と「一般言語学講義」聴講生のノートから三度の講義内容を復元し、コトバを手がかりに文化や社会の幻想性を解明・告発する、その思想と方法を精緻に読み解く。二〇世紀の諸科学、とりわけ構造主義やポスト構造主義に多大な影響を与えた思想の射程と今日的な可能性が、あざやかに甦る。(講談社学術文庫)
目次
第一講 ソシュールと現代
第二講 『講義』と原資料
第三講 講義I──言語学批判
第四講 講義I──言語学批判(続)
第五講 講義II──記号学とは何か
第六講 講義II──記号学とは何か(続)
第七講 講義III──ラングの解明
第八講 講義III──ラングの解明(続)
第九講 ソシュールと人間学
第十講 ソシュールと文化記号学
あとがき
ソシュール略年譜
ソシュール著作目録
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ノコギリマン
22
ちょっと前からソシュールに興味をもっていたので拝読。難解ながらめちゃくちゃ面白い。とりあえず一周目。すぐに二周目へいったります。一回じゃ半分ほども理解できてないので。『一般言語学講義』も読んでみたい。2016/11/15
サイバーパンツ
18
ソシュールの一般言語学講義を、彼の思想のエッセンスを取り出しながら、平易な文体で、流れ通り解説してくれる良書。ソシュールについては、シニフィアン/シニフィエくらいしか知らない私でも、面白く読めた。が、第九講・第十講は難解。面白いのだけど、記号論の射程範囲の広さが壮大過ぎて、理解が追いつかなかった。要再読。2016/08/07
ノコギリマン
15
二周目。ゆっくり読みこんでみたけど、後半は白目。。。2016/11/28
nekozuki
11
言語学の第一人者で構造主義の走りとも言えるソシュールの『一般言語学講義』を解説した講義録。一般向け講義なのでかなり要約されているのだとは思うがそれでもほとんど理解できていないように思う。記号表現と記号内容について、また記号(シーニュ)により世界から分別することで人は物事を認識していると言う視点は面白い。全てのことは相対的にしか定義できない。2021/01/11
masabi
9
【概要】ソシュール研究者の筆者による「一般言語学講義」の復元と講義を収録する。【感想】現代批評に関連して構造主義、ポスト構造主義に大きな影響を与えたソシュールにつういて読んだ。分節化された世界を反映したのが言語ではなく言語によって世界を分けたという認識、シニフィアン・シニフィエの結びつきが恣意的なものあたりが重要なのだろうか。理解のほどが怪しいので筆者の他の著作を読みたい。後半には人間学が考察されており、シンボル化能力を得る代わりに自然性を失ったとされ難解だった。2022/10/05
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