内容説明
銀行の取引システムを陰で支える人間たちの奮闘を描く。――統合を控えた銀行で深夜、システムトラブルが発生する。大事にはならなかったが、再びトラブルが起きる。しかも今回は、顧客の口座に誤振込みが発生。混乱する銀行窓口に、エンジニアたちは知恵を絞り立ち向かう! 毎日を懸命に生きるサラリーマンにエールを贈る、熱血ビジネス小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タルシル📖ヨムノスキー
26
簡単に言ってしまうと、銀行の統合により生じたシステムのエラーを分析・解決していくシステムエンジニアたちの話。最近時々耳にする「システムの不具合によるトラブル」。それはそうだ、ふたつの会社が一つになったからといって、それぞれ別々に構築したシステムがすんなりリンクするわけではないことは素人でも想像がつく。我々利用者の知らないところでたくさんの人が頑張っているんだと再認識。お仕事小説として読むと「コツコツやる事が大事」ってことだけれど、新人でも社長でもなく、中間管理職の成長を描いているあたりはちょっと珍しい。2021/06/14
ぜんこう
21
銀行合併に伴うシステム本統合前に両行の勘定系を接続するシステムに発生するトラブルとそれを解明する両行子会社のチーム。UPSの電池切れによる突然のサーバーのダウン、誤振込の発覚、タイムアウトエラーの頻発・・・金融関係には携わったことないけど、SE/プログラマを仕事としてる僕自身、読んでいて胃がキリキリしてきました。でも若い頃にトラブルの解明と復旧のために徹夜作業したこと、トラブル発生って意外とワクワクしてたことを思い出しました。両チームが最後には理解し合うようなとこは少し出来すぎの感はあるけど良かった。2018/05/30
izumi
19
タイトルにはっとして手に取り、主人公と同業なので「自分が読まずして誰が読む?」と思い、即購入。銀行のシステムを題材とした小説なんて、珍しい。前半はトラブル続きで、仕事をしているような気分になり、全くリラックスできず。後半は登場人物たちが自分の力で何かをやり遂げ、成長していくさまに羨望を覚えた。読後感は爽やか。自分はまだまだだ…とイロイロ反省。2014/12/06
すたこ
18
★★★★簡単に言えば、システムエンジニアのお話。専門職なので小難しい専門用語がとにかくちんぷんかんぷん(笑)ギブアップしようかと思ったけど、なんだかんだ引き込まれてしまった。 お互い苦手な水と油のような横田と仲瀬川の関係が読みどころ。次々起こるシステムトラブルを通じての人間ドラマがなかなか面白かった。登場人物の描き方がそれぞれ良かった。個性的だけど、クセは強すぎず。ちょっとだけ苦手なお仕事頑張れ的ストーリーだけど、後半はスラスラ楽しく読めた。福田さんの本は苦手分野でも、面白く読めて好き。2021/10/14
Yunemo
18
リブート=再起動、解説で記される通り意味は深いのですね。自分で立ち上がればいい、それがすぐに出来ないから悩む。でも、自分を自身で教育しなくちゃならない。ちゃんと思った方向に進めるのかな、私自身が出来なくて悩むのです。解説の通り、すべて現実にあった話だという。この緊迫感に耐えられません。人間って面白い、表向きの泰然、たくましさは、相応の人間力。ある場面では長所、それが時と場合により短所になってしまうんだ。専門的分野での話でありながら、自身の性格、管理者としての立場、その人間らしさに共感して読了です。2014/12/20
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