内容説明
中華を拒絶した「台湾人の台湾」を忘れまい。
2000年、長い一党支配が終わり、初めて民主的選挙で政権交代した台湾。徹底取材によって、この「国産み神話」誕生の瞬間を記した本書は日本、台湾でベストセラーになったが、潜在していたタブーも炙りだしてしまい、中国統一派によるバッシングや入境禁止処分などの騒動を巻き起こした。だが、2008年、台湾は再び国民党政権に逆戻りしてしまった。目先の経済的利益を優先した彼らが直面しているのは国家のアイデンティティ崩壊と急速な「中華化」だ。国家とは何か。ナショナリズムとは何か。台湾を見守り続ける著者の衝撃作を、加筆した文庫版を電子化。
フィックス型EPUB170.1MB(校正データ時の数値)。
【ご注意】※レイアウトの関係で、お使いの端末によっては読みづらい場合がございます。タブレット端末、PCで閲覧することを推奨します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
478
長年購読していたSAPIO、著者の極端な思想を避けて記事は読んでいなかった。台湾の実業家かつ親日家である蔡焜燦著作で勧められたもの。蔡焜燦は今作でも著者が李登輝を訪問した際の晩餐に参加している。台湾好きを名乗りながら、彼らの歴史や政治についてほとんど知らぬままきていたが、これはわかりやすく解説されている。コミックスと侮るなかれ、ページあたりの情報がびっしり。台湾が世界一親日国家なのは間違いないと思うが、ここに書かれているように日本を無条件に受け入れてくれているのか、というとそれはまた違うような気がする。2025/03/05
mitei
244
親日的な国と言われる台湾について一冊丸ごと書かれた一冊。この本で台湾入国禁止とかになる当時の雰囲気がまたすごかったんだな。李登輝元総統の立派さがよくわかった。2017/07/29
ヘタ
15
好きな書き方ではない。日本人がぶつ台湾論によくみられる(と個人的に思っている)、上から目線を感じる。日本文化への憧憬。オルタナティブがなかっただけか。音楽やドラマ、韓流が押せ押せだとも聞く。国民党との比較において、日本統治時代は善政だったのでしょう。理由は人それぞれでしょうが、概して親日な「国」なんすね。それは無償の親日なのか?という見方は斜めすぎるかな。今はどうだかわからないけど、30年位前までは、イスラエル、キューバと並んで台湾ロビーはアメリカ国内で一目置かれた存在だと言われていたそうな2020/03/14
西
14
台湾はどうすれば良いのだろう。おかれている立場は日本以上に難しい。しかし東アジアで一番日本と価値観を共有できる「国」だと思う。何とかアメリカや日本をうまく利用して、独立が認められてほしいと思う。2019/01/29
Tetchy
8
本書は実に二律背反に満ちた作品である。かつての日本人の素晴らしさを台湾に見出しつつ、今の日本人のどうしようもなさが浮き彫りになり、それを改善する策は見えずに古きよき時代を回顧するに留まってしまうのだから。しかし本書の価値はそれのみにあらず。知られざる台湾を広く日本に知らしめ、またこれを読んだ若者が日本の李登輝氏になる原動力の一助となることは間違いない。特に台湾の歴史を解りやすく紹介した8章に注目したい。私は自分の子らが高校生になったら本書を必ず読ませようと読み終わった今、そう心に誓った。2010/03/29
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