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内容説明
利休の師は辻玄哉であり、通説で師とされる武野紹鴎はわび茶を行っていなかった。『南方録』起源の虚構を排し、利休自らによるわび茶大成の新事実を提唱。茶の湯文化史を大きく塗り替えた衝撃の書の文庫化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
6
2005年刊、14年文庫化。茶道史で語られる将軍の茶→珠光→紹鷗→利休という系譜に疑問を呈し、紹鷗と利休の異質性を指摘、辻玄哉という忘れられた真の師匠を浮き彫りにします。現代の茶道の在り方から遡及しがちな茶道史への問題提起は重要と思いますが、第四章の茶室の復元的考察はやや強引な気も。2022/05/31
MICKE
6
「侘数寄」とは、本来経済的に貧しい茶人という意味、そうか、そこを利休はやりたかったんだ、胸の覚悟、作分(新たな発想)、手柄(点前の見事さ)によって新しい茶の湯を作り出すもの、それが「侘数寄」なんだと。やはり利休はすごいな。2015/02/23
ガオシャン
3
時の権力者に自ら近づく野心家がその態度とは真逆の侘び茶を大成したわけですが、対立するように思われるそれらをどう両立させたのか、自分はどうなりたかったのか、密かな大義があったのか、茶の湯のことはどうにかしたいと思ってたのか思ってなかったのか、利休という人について知りたかったんですがそういうことはほとんど書かれてなかった。初心者の読む本じゃなかった。定説が間違っているかもしれないことと茶道の変遷はわかった。タイトル「利休の師匠は紹鴎じゃない」とかの方がよかったんじゃないですか。2025/03/03
なをみん
3
かなり遅ればせながら読んでいろいろとスッキリしました。茶道関係は古い定番本で色々と読んでたつもりだったけど『南方録』とか紹鴎については「と、いわれている」でなんとなく信じちゃってたけど間違ってたみたいです。コレ、読んでなきゃダメな本だったかも。禅宗以外の宗派との関係も疑問だったし、運び手前もやっぱり!って感じで納得。2023/04/28
wasserbaron
3
千利休の「侘茶」の系譜について、南方録や山上宗二記など後世の資料の検証や利休の師と言われた武野紹鴎との否定しがたい相違を通して再検討を行っている力作。後世に創作された利休神話を一つずつ否定し、その原点を村田珠光による隠棲僧の茶の湯に求め、武士や豪商による名物好みの風潮の中で「侘茶」を求め続けた利休の姿を追う推理小説の趣があった。茶の湯と法華宗の関わり、待庵が二畳で建てられた理由など、巷で言われる茶の湯の常識を覆す事実が興味深い。なお、堺の豪商たちが軒並み名の知れた茶人なのは壮観。2021/07/18
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