内容説明
号泣会見、セクハラ、謎の政務活動費…地方議員のあきれた実体が次々と明らかになってきた。人口減少により多くの自治体消滅の危機が叫ばれるなか、地方議員たちの残念な状況は「誰がやっても同じだ」という怒りとあきらめにつながっている。
たしかに、仕事をしない議員はいる。ただ目立ちたいだけ、ただ地盤を継いだだけの議員もいるだろう。しかし、どんなに小さな町村、市区、都道府県にも、きちんと仕事をする議員は少数ながらいる。
本書では、見えにくい地方議員の実態を明らかにし、報酬や活動内容、議員のタイプなどを紹介するとともに、数少ない好例や新しい動きも取り上げた。
「地方創生」は、国主導ではなく、住民主導で取り組むべきものだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ニッポニア
48
社会の寛容さがもたらした弊害、とする一方で、私は地方自治体に勤める身として、そんな議員がたくさんいるのか、とも思えます。たまに悪目立ちする、誰かに焦点を当てただけであり、ほとんどの議員は真面目、当然。しかし、そういう社会の仕組みで成り立っているわけで、そこに一石を投じたいわけですね。どうして税金、だから清廉さが求められるのか、同じ金だろう、あまり理解できない。専決処分を量産した首長のニュースがありました議員を選ぶ基準「自分の主張を持ち、他人の意見を参考に修正できる、得意分野を持つ」2023/09/16
なかしー
38
Kindle unlimited。2014年出版で十年前とちょっと古めですが、今でも使えそうな内容。地方自治関連入門書の一つとしてはオススメ。 地方議員を5タイプ別に分類したのはちょっと乱暴な表現かな?と思いつつ、初学者や有権者に議員を見る視点を提供している点では有りかと。 読んでいて、号泣県議の野々村氏って今話題の兵庫県なんだと気付く、この段階でもかなりヤバかったのでは?と邪推してしまった。仮にトンデモがいても他の成り手がいないから、結局続投することになり、緊張感が生まれないのは悩ましいテーマ。2024/11/28
Koning
25
統一地方選がもうすぐということで、選挙カーがうるさくなってきた今日この頃。図書館で発見したので読んでみた。うん、予想以上に酷いのねん。と、ばかり言ってられないよね?ということで地方議員のタイプ別とかこういう奴は使えないといったのが並んでたまーにでもほら、しっかり仕事してるやつもいるよーと紹介して最後には有権者が自分でちゃんと考えていかないとって感じで著者略歴見るとちょっと不安になるテレビ屋さんなんだけど、地方自治一筋っぽいとこで杞憂だった様子。最後は自分で出る覚悟とかまで言及してるけど(続く2015/03/13
Daisuke Oyamada
18
本書では「仕事をしない」「仕事ができない」地方議員の腹立たしい実態を明らかにし、議員報酬や活動の内容について、さまざまな方面から紹介されています。 「議員の悩みを解消してくれるサポート事業」という節がある。 民間の研究団体が2014年から地方議員からのニーズを受けて、新しいサポート事業を開発し、全国各地の市議会議員にチラシを郵送。 「日々お忙しい市議会議員の方がたのために」と書かれたそのチラシには・・・ https://190dai.com/2023/07/13/トンデモ地方議員の問題-相川俊英/2023/07/12
koheinet608
14
以前は議員とか教育視察団とかの通訳をやっていたりしましたが今はほとんどやっていません。 全員とは言いませんが多くが問題意識も低く、遊びに来ている人ばかりだったからです。 市民や生徒の利益のために、必死に何かを吸収しようとか、そういう人は皆無で税金の無駄使いだなと。半分に減らしても問題は起こらないと思います。 「いやーご飯おいしいね」「美人さんばかりだ」といった類の話しばかりして、楽しい視察を終えるといった感じでした。森友を見ても、これに時間を割くことが、国民の利益につながるのか、絶望を感じます。2018/04/04