角川ホラー文庫<br> 月夜の島渡り

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角川ホラー文庫
月夜の島渡り

  • 著者名:恒川光太郎【著者】
  • 価格 ¥572(本体¥520)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041024720

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内容説明

両親と島を訪れた少年は、集落の祭りの夜に妖しい女と出会う。彼女はその場で少年の未来を予言する――(「月夜の夢の、帰り道」)。美しい海と島々を擁する沖縄が異界に変容する。『私はフーイー』を改題し文庫化。

※本作品は、二〇一二年十一月にメディアファクトリーより刊行された単行本『私はフーイー 沖縄怪談短篇集』を改題して文庫化したものが底本です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

230
沖縄を舞台にした7つの物語。幻想的なのにリアルさもある独特の雰囲気は健在。それに加えて、琉球の陽気さと哀しさが同居した気質と風土の匂いが混ざり合ったような、濃厚な短編集…気が付くと南国の湿気に包まれている感覚になる。どれも面白くて「もっと先まで読みたいなぁ」とも思ったが、だからこそ余韻が残るのだろう。得体が知れなくて怖い『ニョラ穴』、エロチックで怖い『夜のパーラー』の2編は人間の恐さが際立っていた。『月夜の夢の帰り道』と『私はフーイー』の2編は恒川ワールドらしい特に好きな作品で、長編になる題材だと思えた。2018/02/13

おしゃべりメガネ

221
恒川さんの作品を読むたびに必ず毎回感じるのですが、どうしてこんな不思議で素晴らしい世界の話をさりげなく、サラッと書くことができるのか、ひたすら敬服します。今作は舞台を「沖縄」にて繰り広げられるホラー&ファンタジーなお話を短編7編にて、十分堪能できます。相変わらずヒヤっと背筋が凍るような話もあれば、それどころではないレベルでガツンと読者を叩き落とすヘヴィな話もあります。恒川さん作品を読むと不思議とジブリの世界とリンクし、オトナのおとぎ話を読んでいる気分にさせてくれます。恒川さんは別の次元の作家さんですね。2015/01/14

yoshida

168
沖縄で起こる怪異7編からなる短編集。恒川光太郎さんの筆により、淡い幻想が紡がれる。白眉はラストの「私はフーイー」か。とある島から流れ着いたフーイーは輪廻転生し三度生を受ける。残る今までの生の記憶。家族との再開。仇との邂逅。三度目の転生で成長したフーイーを待っていたのは、沖縄戦だった。力を失った筈が米軍に終われ業火から逃れて羽ばたくフーイー。その先に彼女を待つものは何か。また「月夜の夢の、帰り道」で少年の未来を変える為に、凛と叫ぶ少女の姿が美しい。どの短編も現実にあるのではと思わせる魅力が沖縄にはあるのだ。2017/08/20

ケイ

142
沖縄、それも離島が舞台の短編7つ。幻想的だ、とはあえて言わずもの恒川作品集。しかし、そこに沖縄の空気と言葉や言い回しが入ると、幻想に取り憑かれたの如くに作品に取り込まれる。琉球の島々は、こんなセカイを思わせるものをもっているのだろう。近くに住む怪物のような「クームン」、しかし本当の怪物はヒトだ。「月夜の夢の、帰り道」展開としてはありがちな話ではあるが、少女の毅然とした感じが良い。この2つがとくに好み。2015/03/27

KAZOO

138
恒川さんが今住んでいる沖縄を舞台にしたファンタジー・ホラー系統の短編7つで楽しませてくれます。もともと沖縄はガジュマルに住むというキジムナーという精霊などがいたりするので雰囲気に合っているのでしょう。7つの話の中にはおとぎ話のようなものもあったりして様々な物語が恒川ワールドを醸し出してくれました。2018/12/23

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