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内容説明
統計学やビッグデータの普及によりいろいろな分野で未来を予測することが可能になった。しかし予測では知ることができない、人類にとって大事なことがある。人気の書評家と気鋭の数学者による白熱講義!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
28
与えるデータと推論のアルゴリズムによって、人工知能格が出てくる。解決しなければならない問題も違うので人工知能が活躍する社会は楽しいと思う。ただ、今人工知能で解こうとしている問題は、あくまでも研究者自身の欲求の範囲内に収まっている。人工知能自身が欲求を持って、自分が解くべき問題を見つけて解くところまでは到達していないGoogleのコンピュータはまるで知性があるかのように私たちの質問に答えてくれるから、生きているように見えるけれど、我々の欲求に依存しているという意味で、まだ生命には至らない「半生命」と言える。2019/11/24
maito/まいと
13
よく将来に関する予測が様々な切り口で報道されているけど、これアテになるの?というぶっちゃけた疑問に対して、著者二人が対談形式で好き勝手いう1冊。身もふたも無い結論で巷の雰囲気をバッサリ切り捨て、未来については見方を変える必要があることを提言している。確かに専門家が予想した未来をなぞる(に沿った)生き方をする必要は無い、という論調には大賛成。少し先はともかく遠い未来はもはや予想できる範疇を超えていると割り切り、未来を創る側へ自分を移した方がおもしろそうだ。2015/09/08
nizimasu
5
久々に小飼節が読めたのは痛快。いつものベーシックインカムの話はどうでもいいのですがw、未来は予測出来るのかというテーマがいきなり逸脱。予測はできないというよりも統計のウソの話になり思考のフレームワークへとつながっていく。実は我々が考えるフレームワークはストーリーでありそれがあたかも万能なようにみえるものこそ怪しいと論破する。未来予測も同様でフレームワークの中に収めようとするとはみ出していくという結論は納得。そこから予測には精度をあげるための検証システムが必要でありというのがなかなか難解でしたが楽しい対談集2016/06/30
Kentaro
3
世の中をもっと先に進めるという上で、これから必要なのは自分がバカかもしれないということをきちんと認め、自分にはここが分からないからこの部分は専門家に委ねようと考えるリテラシーを持つことである。 リテラシーとは自分が何を知らないかを知るための学びである。分かったふりをして進めてはほぼ成功するには至らないでしょう。 そして、学びを通して好奇心をもって仕事を進めるのです。リテラシーがなく、一見従順に見える人間の仕事は、きっとロボットに置き換わっていくことでしょう。2018/05/17
まゆまゆ
3
未来が予測できるのか、という問いに対しては、決まっていることは多いが、わからないことの方が多いというもの。社会現象を予測することは難しい。そもそも人は何を欲しているのかを科学的に立証できないので、理由は必ず後付けである。疑うことにはコストがかかるため、無意識に完成された権威システムによって判断している、との指摘はなるほどと思う。2015/03/02