内容説明
【大幅加筆修正&写真満載の電子特別版!!】なぜ、豚は、世界中で好かれ、同時に、激しく嫌われるのか? 豚の謎を追って、灼熱のアラブから、イスラエル、東欧、そして、極寒のシベリアへ。“豚をめぐる冒険”が始まる。「インパラの朝」で第7回開高健ノンフィクション賞を受賞した著者による渾身のノンフィクション。電子化にあたり、単行本では収録されていない秘蔵写真20点以上を追加収録!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miyoshi Hirotaka
17
大昔、豚は農耕地の増大による森林破壊で棲家を追われた。養豚には大量の水が必要で移動にも不向きなので、遊牧民族は牛や羊を飼った。砂漠から生まれた一神教にこれが影響、旧約聖書ではタブーとされ、ユダヤ教とイスラム教に引き継がれた。しかし、農耕文明をもち定住生活を送っていたヨーロッパでは豚が飼われていたため新約聖書ではタブーの例外となった。これが世界中で豚に対する愛憎が二極化している理由だ。ヨーロッパで経済危機を招いている国(ポルトガル、イタリア、ギリシア、スペイン)の頭文字を並べるとPIGS。豚は実に奥が深い。2013/09/30
えも
11
「豚」とあるのでまず手に取る。豚を追って地中海から東欧、シベリアを巡るルポらしいので借りてみる。宗教と豚肉の関係は深く、各地で食べる豚肉料理はとてもうまそうで食べたくなる。独裁の爪痕も同時に取材しているが、独裁者が豚に例えられたり養豚を推進してたりと、ヒトと豚って他の家畜よりドロドロした関係にあるみたい。へぇーと思うことが結構あって面白く読んだ。2013/05/30
ふぇるけん
8
テーマが豚だけに?まさに猪突猛進の豚をめぐる冒険。イスラム圏から旧ソ連圏など、いろいろな人との出会いに導かれながら豚を求めて突き進む著者。とはいえ、『なぜ豚?』というところの動機が最期までわからずあまり消化できなかった。2015/03/12
kengzilla
8
主観的な記述が多く叙情的なので、ノンフィクションではなくロードノベルとして読んだ。豚について取材をすることで、北アフリカ、イスラエル、バルト三国に、東欧、ロシアと近年動乱の続く地域の様子が垣間見える構成がおもしろい。正直、豚のことはついでで、これらの国をまさに今訪れることが目的だったのではないかと思える。マクガフィン探求そのものよりも道程と細部が気になるギブスンのような本でした。後半失速するけど、おもしろいです。なお、豚については他の本を読んだ方がいいと思う。2013/06/04
Maki
7
文章はきれいで読みやすいのだが伝わる内容がない。何を調べたかったのか、結果何がわかったのか、全くわからなかった。自分は行き当たりばったりにやるしかない的な記述があったけど、初めから出版を目的とした取材だったのなら、読者に対してそんな失礼なことはない。口直しに内澤旬子さんの「世界屠畜紀行」「飼い喰い―三匹の豚とわたし」を。2013/08/16
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