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内容説明
実家の仏壇のかたづけをしている最中に見つけたひいばあちゃんの手箱。二重になっている底を外すと古い婚姻届と木の箱があった。婚姻届にある見慣れない名前。それはひいじいちゃんのものではない! いてもたってもいられず、謎を探りにあかりは四国へ。遠い親戚の亮とともに先祖の秘密に近づいていく――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
詩歌
11
会ったこともない曾祖母の事を、曾祖父から聞いて育ったあかり。完璧で理想の存在だった彼女の遺品の中から、婚姻届が出てくる。そこには曾祖父ではない人物の名前があった… あかりは北海道から四国へ、故郷を訪ねに行く。2時間ドラマのような秘密と人間関係を、だんだん鈴木さんの柔らかな光が吹き飛ばして行く。家族にしか通じない言葉、謎が解けた瞬間のカタルシス、澱なんか無くなってスッキリ!2014/09/01
なつき
6
曾祖母の遺品の中から出てきた曾祖父ではない人との婚姻届。曾祖父が語る曾祖母に憧れを抱いていたあかりは調べるために四国へ行くが、名前を出した途端、誰もが口を閉ざし…。場所が四国だけにホラーになるかと思いつつ読み進めましたが、家族のルーツはある意味ホラー以上にホラーですね。詳細が分からないのに噂だけが残って、誰もそれを疑問に思おうともしない。それぞれに抱えるものはあるけれど、スッキリした終わりでした。織江さんの生涯はきっと幸せでしたね。2014/05/20
眞墨
5
ルーツを知ることは善くも悪くも自分と向き合うことなんだなあ。今存在する自分が過去に存在した誰かの…? そんなことを考え始めたら誰もが物語的(ファンタジーかミステリー)になるかもね。追記:亮のお母さんが好きですw2014/05/18
めぇにち
4
内容も確認せず作家買い。最終話で私、泣きました。どこが自分の琴線に触れたのかよくわかんないんだけど。自分のルーツ探しのお話なんだけど、ミステリ調であるものの、そんなに世間を揺るがすような大きな謎ではない。本当に狭い地域と人間関係での謎。現実ってそんなもんだよね、って思う。派手な盛り上がりはないものの、静かな『怖さ』みたいなのを感じた。2014/06/28
きのと
3
なかなか興味深かかった。結構作り込まれてたし、百鬼夜行シリーズを一般向けにしたようなテイスト。逆に言えばコレを京極氏が描いてたらレンガ本が一冊増えてたでしょうなというような。2016/09/17