内容説明
公子付き女官と敏腕官吏のすれ違いの恋!?
倭儀族の血を引いて珍しい赤毛の彩佳は、公子の世話係兼女王付きの女官として江国の王宮で働いていた。一生懸命だが口下手で不器用な彩佳は同僚たちから浮いていた。女王のためにもきちんと務めたい、みんなとも仲良くやりたいと苦心しているが、空回る日々…
春、彩佳は新年の祝賀会の手伝いに駆り出されていた。来賓からの赤毛への奇異の視線や、役人たちのささやかな嫌がらせをかわしつつ、彩佳は黙々と給仕する。
仕事を終え、内朝に帰る途中、春園では赤い椿が咲き誇っていた。彩佳はさすがに落ち込んで椿に愚痴る。そのとき、椿の陰から現れた秀敬という新米官吏に「椿の精ですか」などと妙なことを言われ、彩佳は驚いて後宮に逃げ帰る。
女王のお茶会で何故か秀敬と再会。彼は科挙に主席及第した新進気鋭の官吏だった。秀敬は彩佳を天女と勘違いし一目惚れしていたが、改めて昼間会ってやっと彩佳の赤毛に気づき、「てことは倭儀族!?」と驚く。彩佳は傷つき、怒る。あとで秀敬が謝りに来るが、さらに激しい喧嘩になり…!?
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひめありす@灯れ松明の火
26
キラキラ可愛らしい、お仕事系中華ファンタジー。デビュー作のエピローグより、ちょびっと後のお話。前巻より引き続き登場の呂尚書令めっちゃいい人じゃないですか。最初の頃いけ好かないじいさんだと思っていて済みませんでした。ああ、もっと打ちとけてむしゃむしゃおまんじゅうなど食べていただきたいものです。芙蓉姫も全然辛く当ってないでしょ。ちょっと気が強いお姉さんキャラなだけでした。王配殿と女王の、それぞれ抱える葛藤は今まであまり少女小説では見かけなかったのでそうだよね、当然そういう感情もあるよねとしんみりしていました。2014/08/10
しゅてふぁん
20
秀敬の無邪気というか、空気読まないというか、読めないところが残念。いくら仕事ができても、いつ何時、爆弾発言が出るかと思うと一緒にいるのはしんどいなぁ。2016/10/08
フキノトウ
18
「好きです!」「やめてください」の会話がおもしろかたった(笑)秀敬の言動がまっすぐで気持ちよかった。女王玉華夫婦もちょこちょこ出てきて、幸せそうな関係に和みました(*´∀`*)ポd(*´ェ`*)2014/06/06
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
17
赤い髪だけでいろんなところで蛮族の民と言われてしまう姫。それでも宮中で一人で髪を染めずに頑張る強気な女の子。「好きだ」と言い寄る少し天然気味の優秀男子に助けられるという。いつになったらラブラブになるか分からないストーリー。だけど、彩佳を助けるとこから急展開!人間、きっかけが大事!2016/03/19
今夜は眠れない
12
あまりにも弾けている恋愛譚に違和感。恋愛定番と解釈すれば これも有りか。もう少し政界危機なども書いて欲しかった。 呂尚書令が良い。2017/04/28