葦舟、飛んだ

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葦舟、飛んだ

  • 著者名:津島佑子
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 毎日新聞出版(2013/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620107622

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内容説明

団塊世代の男女5人。共に子供時代の謎を探るうち、身内の秘密や時代の暗い影が浮き彫りになり・・・。
円熟期を迎えた作家がつむぐ現代の叙事詩。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

8
スズメバチに刺されて亡くなった道子。その死をきっかけに集まった5人の幼なじみ。約50年ぶりに付き合いを再開し、小学校時代の謎を探る「報告ごっこ」をする。終戦後の混乱期に小学生だった彼らが辿る戦争の暗い影。人間の罪深さ、女性の持つ性(さが)の切なさ。今、このときに読んでおかなければと思えた作でした。2011/08/13

しんこい

5
積読しているうちに作者が亡くなってしまいました。戦後世代も親は戦争体験しているし、戦争直後の生活は戦争抜きではありえなかった環境、戦争の影響は自分がまきこまれてはいない次の世代にも及んでいて、逃れられないと感じました。2016/03/21

oyasan

4
新聞連載小説。それにつられて読んでみたけど、とても重たい、重たいお話でした。小学校の友人がスズメバチに刺されて死んだ。そんな連絡を受けて集まった小学校の同級生たち。ひょんなことから、Eメールで「報告会ごっこ」をすることに。そこで語られる内容とは・・・戦争に伴う虐殺、レイプ、孤児・・・・。人間という集団が集まったときの狂気と負のお話があつまって、とても重たい気持ちになり、なかなかページが進まないけど、これもまた戦争や社会の真実2011/03/10

amanon

2
僕自身が直接した体験ではないけれど、戦後の混乱、その時代を生き抜いてきた人達の苦労、満州からの引き上げ(因みに父親は満州帰り)など、僕が幼少の頃、比較的身近に耳にした話と被るところがかなりあるため、何とも言えないノスタルジーを覚えた。また、僕自身本書の登場人物と同じく独り身であるため、還暦を過ぎても独身生活を送るその姿に少なからずシンパシーを抱くことに。とりわけ印象的だったのは、終盤でいきなり繰り広げられる笑子の父親のモノローグ。死を目前にした者とは思えないその饒舌さに生きることの重さを感じた。2013/12/26

kiho

2
何かのきっかけがなければ、知られざる戦争の歴史はそのまま風化し、埋もれていく時代…その一端に、戦後の同時期を過ごした同級生とその家族が、それぞれ向き合っていく☆登場人物1人1人に人生の機敏があり、だからこそ皆、知らなかった過去を遡りたくなる。小説でありながら事実と向き合うドキュメントのよう…。2013/07/06

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