内容説明
妻から夫への感謝の言葉を中心に、著者没後に編まれた心打たれる遺された言葉の数々。
本が出るたびに、必ず執筆を支えてくれた夫・光世氏に献辞を添えた署名本を贈呈したという著者。それらの言葉を集めた「妻から夫へ 遺された言葉」を中心に、出会った人の心に残る言葉を集めた「忘れ得ぬ人 忘れえぬ言葉」、単行本未収録の小説やエッセイを集めた「初めての小説 遺されたエッセイ」を収録した慈愛に満ちた作品集。
「三浦綾子電子全集」付録として、夫・光世氏のエッセイ「大学生との座談会」を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Midori Nozawa
6
寝る前に少しずつ読みました。綾子さんと私は気性が似ていると感じます。太平洋戦争前後7年間小学校の教員をした綾子さんは真面目に皇国への忠誠を教える教師でした。敗戦後、自分が教えた教科書を黒塗りさせるのは生徒に顔向けできないことだったでしょう。どんな時代になっても自分を守って逞しく生きられる人は強い人かもしれない。でも綾子さんは違った。自殺を試みるも気づくと浜辺に戻されていた。自分を生かそうとする見えないものの意思を感じた綾子さんに信仰が開かれました。御主人との二人三脚が本書で溢れていて、心地よいです。2021/05/29
愛希穂
1
久しぶりに読んだ三浦綾子さんの本。 三浦綾子さんのご主人に対する思いが素敵です。 三浦綾子さんの著書は全て、その根底にキリストを伝えたいという、その思いが流れています。それ故に文壇からは「護教文学」と、敢えて無視され続けてきたと聞いたことがあります。 それでも、書きつづけた三浦綾子さんのこの言葉が響いてきました。 キリストを信じる者の強さを感じました。 わたしの場合、護教文…(ブクレコからインポート、全文はコメントに掲載されています)2012/01/04