内容説明
天界の恋物語。至上の愛を紡ぎ出す
大人気・葵木あんねが描く「天界」を舞台にした恋物語。
50年に一度、下界に住む高貴な家柄の娘の中から、占いによって巫女姫が選出され、神域と呼ばれる香玉山で育つ。その巫女姫は、伝説によれば生涯、黒竜大聖に仕えることになっているのだ。
巫女姫となれた春燕は、鬼獣を退治するといわれる黒竜大聖に、ただただ尊敬とあこがれを抱き、嫁ぐ日を夢見ていた。
いよいよ嫁ぐ日も間近。だが、聞かされていた話は全て神話時代の話で、今は、16歳になると同時に下界へ下り、下界の人間と結婚することになると聞かされる。憧れていた黒竜大聖と結婚できないと知った春燕は、ショックで打ちひしがれる。ところが、神話の世界の存在であるはずの黒竜大聖が、夢かうつつか、春燕を迎えにやってきたのだ・・・
※この作品は底本と同じクオリティのイラストが収録されています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐっち
22
黒竜大聖に嫁ぐために育てられた巫女姫の嫁入り話。巫女姫・春燕がけなげで箱入りで可愛かったです。糖分をたっぷり補給できました。白鷹はツンとデレの境目がちょっと唐突かな?脇キャラたちがキャラが立ってたので、そっちのエピソードももっとゆっくり読みたかったです。2016/05/04
でんか
14
いまひとつ、なほう。ヒーローという人が、最初のうちとにかくヒロインに冷たい。それにもかかわらずヒーローを無邪気に慕っていくヒロイン。うーん、苦手な感じの構図になってきた。ヒロインの無邪気な感じが読んでて逆につらくなる感じでした。ヒーローも、なんとなく途中からそれらしくなってくるのですが、その変わりぶりについていけなかったです。そんなわけで、メインキャラ二人がどうにも好きに慣れず、読了。 2017/12/10
shizuca
10
春燕の天然さに多少引き、天界人たちの男子校(ひかえめ)なノリにびっくりした一冊でした。会話が自然で、春燕と白鷹のなかなか噛み合わない会話とテンポが徐々に合ってくるのは楽しかったです。誰かが裏切るかしらと少しイヤな読み方をしていたのですが、嬉しくもそんなことなく一件落着でよかったです。しいていうなら、倒すべき鬼獣が、ラストあたりでさくっとやられてしまったところが残念です。恋愛メインだったから仕方がないのかな? 個人的には鈴歌と流景が好きです。2015/04/14
tama
6
生まれた時から「神」へ嫁ぐ事が決められたヒロイン。彼女は16になる年、夫となる神が迎えに来るのを心待ちにして育った天然・箱入り娘。憧れの神に嫁いでご機嫌の彼女だけれど、夫であるはずの神には「生きていれば好きに暮らしていい」と放置されてしまい…という流れ。物語の中盤までは、ヒロインの余りの天然・無神経ぶりに苛立ちを覚えたものの、後半に垣間見せた彼女の強さに一気に印象が変わり、終盤に向けて楽しむ事が出来た。不器用なヒーローの「弱さ」がヒロインの強さとバランスが良く、前半の苛立ちがなければ、面白かった。2021/04/01
ゆん
6
天然系ヒロインは良いんだけど、人の話を聞かないと言うか会話が成立してないと言うか。白鷹が自分が悪かったと反省してたけど、いやどっちもどっちじゃないかと。合間の白鷹の話とかがもっと絡むのかと思ったけど、あっさりスルーしちゃったので、やや残念かな。まぁ、最終的にはラブ度高めだから良しと言う感じ。2012/02/01