小学館文庫<br> 未来は、ぼくたちの未来。

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小学館文庫
未来は、ぼくたちの未来。

  • 著者名:宮下隆二【著】
  • 価格 ¥638(本体¥580)
  • 小学館(2015/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094061116

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内容説明

今年いちばん心があったまる育児小説!

独居老人の孤独死でますます若い人が居着かなくなり、住まうのは「ワケアリ」の住人ばかりになったオンボロアパート「オアシス荘」。夫や子どもに先立たれた孤独な「おばあ」と「おかみさん」、経営していたレストランチェーンが倒産し借金取りに追われるようになった「シャチョー」、ささいな事故がきっかけでホームレスに転落した元サラリーマンの「空き缶拾い」、そして妻に逃げられても夢を捨てられず生活保護受給者となった自称作家の「ブンガク」。人生失敗だらけの大人たちが鬱屈を抱える日々を送るなか、アパートの一室に生後間もない女の赤ちゃんが置き去りにされた。突然の出来事に右往左往しながらも、彼らは力を合わせて親探しと育児をはじめる。見捨てられた小さな命を生かそうとそれぞれが知恵と力を出し合うなかで、彼らの人生が少しずつ変わりはじめる……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のんき

82
アパートの一室に女の赤ちゃんが置き去りに。アパートの住人みんなで育てることに。生活保護や年金暮らしの住人が変わっていきます。赤ちゃんの未来ちゃんがみんなを変えます。赤ちゃんには、すごい力があるんだな。みんなを癒してくれます。わたしも未来ちゃんを抱きしめたくなっちゃったし、笑顔が見たくなっちゃいました。わたしも赤ちゃんのためなら頑張っちゃう!2017/12/22

keith

27
オンボロアパートに置き去りにされた一人の赤ちゃん。その子を何とかしようとするアパートの訳アリの住人たち。赤ちゃんと関わる中で次第に住人たちに気持ちの変化が産まれてくるというお話。赤ちゃんの世話をする描写を読んでいると自分の子どもの幼い頃を思い出して、もう一度赤ちゃんを育ててみたいと思いました。2017/06/02

ドナルド@灯れ松明の火

18
心温まる話だった。若気の至りで子供が生まれアパートに放置された赤ちゃんを、夢も希望もなかった住民たちが、代わる代わる育てながら赤ちゃんの名前を「未来」と名付け、本書タイトルでもある合言葉「未来は、ぼくたちの未来。」をかかげ、住民それぞれが働くことや生きがいに目覚めていく。宮下さんの今後を注目したい。お勧め2015/03/23

びすけっと

15
2015年1月刊。書き下ろし。新聞文庫紹介本。棟割りアパートで起きた孤独死。続いて起きた赤児の置き去り。穏便に済ませたい大家さんと孤独死をきっかけに「未来プロジェクト」を始めた住人たち。警察、行政に頼らず、なけなしのお金と力を出し合い子育て開始。抱えた傷は世代をつなぐことでいやされることもあろう。自分の金にならない労働に懸命に取り組む面々。オアシス荘に住まい集う人々が懸命に未来を育もうとする姿に拍手!それは自分たちの未来も導いてくれました。思いがけないことに幸せがある、一人じゃないよと教えてくれる一冊。2015/02/21

ロマンチッカーnao

13
心温まる話しではあるんですけど。。貧困や育児放棄、生活保護、独居老人の孤独死・・かなり、取材をして小説にしている感じです。現実の厳しさが浮き彫りになっている作品です。この小説のもとになった取材メモなりをノンフィクションとして一冊にしてもそれはそれで成り立つような感じを受けました。今、そこにある危機。。それを救うために設定された赤ちゃんをめぐるお話です。2015/05/23

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