資本主義の正体 - マルクスで読み解くグローバル経済の歴史

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資本主義の正体 - マルクスで読み解くグローバル経済の歴史

  • 著者名:池田信夫
  • 価格 ¥1,500(本体¥1,364)
  • PHP研究所(2014/12発売)
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  • ISBN:9784569818719

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内容説明

今、マルクスが新たな脚光を浴びつつある。なぜか。それはフランスの経済学者、トマ・ピケティが書いたベストセラー『21世紀の資本』が描く現代の「格差」の姿が、「資本主義がグローバル化するにつれて、富は一部の資本家に集中し、残りの人々は窮乏化する」としたマルクスの予言と重なるものであったからだ。マルクスが思想が、再び説得力をもって甦ってきたのである。実は、マルクスが分配の平等を主張したことも、グローバル化に反対したこともなかった。それどころかマルクスは、国家が分配の平等を実現しようとする温情主義を否定し、グローバル資本主義が伝統的社会を破壊するダイナミズムを賞賛したのだ。マルクスが未来社会として構想したのは「平等社会」ではなく「自由の国」だった――そう著者は喝破する。では、彼が見通した資本主義とはいかなるものだったのか。そしてその現代的意味とは…?新たなマルクス像に光を当て、現代の諸問題を斬る意欲作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

23
‘00年代に賃金が下がり続け、非正規が全体の4割に近づいた。企業は貯蓄超過(23頁)。内部留保を貯め込んで、いざというときはビンボーにとってはずっといざという時なのに…。それを経営者はわかっていない。手元現金=利益剰余金の使い方は、全てとは言わないが格差是正の社会貢献ではないのか。フランクやアミンは中核国が周辺国を搾取する構造を解明した(98頁)のは、開発経済学、開発社会学で懐かしく思い出される学者たち。ウォーラーステインの世界システム論も半周辺概念を加え従属論を拡張した(99頁)。 2015/02/10

シュラフ

15
マルクスはグローバル資本主義を予測していたという。マルクスの予測というのは、国際分業が広がった先にある労働者がそれを統合するユートピア社会。だが、現実に今あるのは資本主義のグローバル化による格差の拡大である。この本では副題の「マルクスで読み解くグローバル経済の歴史」の通り、16世紀以来の資本主義の誕生から発展、そして現代に至るまでが書いてある。資本主義と国家との切っても切れぬ関係。一方でグローバル化することによる国家支配の弱まりという問題。資本主義と国家との関係を冷静に見守っていきましょうということ。2015/07/11

ブルーツ・リー

4
こちらも図書館本ながら、ある程度の専門性が担保されていて、経済の専門書では何が書かれているのか理解できないであろう自分には、ちょうどいい難易度の本だった。 経済学で、マルクスを書くとなると、絶賛するか、罵倒するか、どちらにせよ、極端な反応が返ってきそうなものだが、本書は客観的にマルクスを論じており、バランス感覚にも優れた1冊だと感じた。 後は専門的な事を学んでいかなくては、資本主義の正体は見破れないが、まずはやはりマルクスの「資本論」は読まなくてはと思った。岩波の文庫で出ているはずなので、いずれ。2021/09/26

だろん

2
マルクスを中心に文献からの引用が多く、それらを研究したこともなければ体系的な理解もしていない自分では正直分かり辛かった。ただ著者がピケティの「 21世紀の資本」が導き出したr>gに我が意を得たりとして、纏め上げたマルクスへの現代版批評と解説だということは判る。ピケティを読破する根性のないサラリーマン諸氏にはこの本と同著者「日本人のためのピケティ入門」でいいのでは…一方、著者はアベノミクスに辛いが、時の政権が我国の資本・労働の構造変化を望んでいたとしても今、即時に舵を切り一朝一夕にできることでもあるまい。2015/04/27

Happy Like a Honeybee

2
イギリスから日本が学ぶこと。美しく老いる知恵なのか? 先進国と後進国の国際分業により、賃金格差が世界的規模で拡大している。 グローバル資本主義とは?国境を越え利潤最大化するグローバル企業と、国境の中で税金を徴収するナショナルな政府の闘いである。2015/04/09

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