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内容説明
本書は、変革についての本だ。ビジネスモデルと企業文化をわずか30年の間に一度ならず少なくとも三度、再構築した企業の物語だ。組織をうまく変えられる企業は繁栄するし、それができない企業は破滅の危機を迎える。
ハイアールは、成熟化する白物家電市場で勝ち進む鍵は技術革新ではなく、顧客志向を極めることだと位置づけ大胆な逆三角形型に組織をひっくり返した。今では、顧客の要望を聞き、製品をカスタマイズして即納する体制が整っている。
大量生産が前提だった家電製品において、誰も進んだことのない道を自ら切り開き、前進を続ける。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
5 よういち
83
中国のハイアールは世界的な家電メーカーだ。同社はビジネスモデルを変え、組織文化を壊し、作り替えるという改革を行ってきた。◆ブランド構築→多様化→業務と組織の自由度向上→顧客との距離をゼロにし、顧客其々に合った製品やサービスを提供→社内に独立した事業ユニットZZZJYTを設立◆改革テーマ➀最高の顧客サービスの提供、②物理的・文化的に顧客との距離をゼロ、③社員に起業家精神の根付け、④イノベーションを起こす自由度と修正行動を取る管理の両立、⑤組織の目標や報酬のルール作り、⑥顧客の満足は関与した従業員に報酬で還元2019/05/08
かんちゃん
23
今や世界的な家電メーカー海爾。爆発的な成長の陰にあるのは変化対応の速さだ。本書は丹念なヒアリングから海爾の組織管理手法を解説している。その大半はありふれたものだ。日本企業との違いを挙げれば次の3つだろう。①極端な成果主義。褒賞か解雇かの二者択一は出世欲の強い中国人の野心をかきたてる。②ZZJYTと呼ばれる事業単位(或いは専門スタッフ)が同じ企業の部門間にも関わらず、取引契約関係で結びついている。③海爾の売上の9割を占める巨大な中国市場に支えられた資金力。中国政府との濃密な関係は海爾の立ち位置を盤石にする。2017/04/26
☆ツイテル☆
2
フライヤー2021/10/05
かわチラ
1
コモディティ化が進み差別化が難しい『白物家電業界』、かつ『中国企業』という中にあって、『顧客との距離をゼロにする』という理念を基にメーカーから顧客サービス企業へ転換するために、いかにして全社を挙げて取り組んでいるか。戦略を実現するために、組織の在り方や組織文化の変革を『仕組み』として組織に埋め込んでいく過程が分かりやすく解説されている。 上記のようにイノベーションを起こしづらい環境にあって急成長を続ける企業の成功事例として、大変参考になる。2015/01/04
Shohei
0
ハイアールは人材が強い。ZZYYTというバーチャル上での20名程度で構成されたプロジェクト運営方法、管理部門以外をプロジェクトが必要な採用や不採用など全て個人の集合体で事業をしている。専門的な知識や経験が必要であれば違うZZYYTと予算などをすり合わせてプロジェトを進める。従業員の起業家精神をうまく活用している事例。2015/10/15