内容説明
高野信念はオタク会社経営の35歳。病気がちの彼女・妙と過ごす時間を増やすため、在宅個人投資家に転身した。ネット投資に精を出す彼に時々届く間抜けなメールには、どこか宇宙人っぽさが感じられる……。謎の相場変動の原因は本当に宇宙人の所業か? 高野は無事に妙と結婚できるか? 波瀾万丈の恋愛金融SF
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桜もち
27
オタクが高じてグッズ制作会社の社長をしている高野信念(35)。二次元的展開で彼女ができ、義父からこれまた突飛な展開で株を勧められ、個人投資家へ転身。同時並行的に、未知の存在から不思議なメールが届くようになる。いろいろぶっ飛んだ展開は置いといて、株をめぐる市場や経済についてちょっとは知れた。この本の真似して始めてみても、うまくいかないであろう。最後の展開は、予想してなかった。こんな私でも、株やってみたいと思わせる、ギャンブルと同じで儲かるかもしれないと根拠なく思わせる変な魅力があるのかもしれない。2022/11/12
烟々羅
25
芝村さんの描く女性は可愛い。三十五年間オタクを通してきた男が、はじめて現実の女性に向き合い、二次元と違うとぼやきながら翻弄されるはなしのはずなんだが、まるで放映第一話はじめの十分からデレっぱなしのヒロインみたいだ、 芝村さんの描くオタクは生活力がある。今作ではアニメが好きなあまり関連商品を作りたくて企画も営業も成功させる社交力、その上に高校時代はサッカー部の正キーバーなんだぜ、この二人がハッビーエンドにならないわけがない。 宇宙人? それネタバレだから、忘れて読み始めたほうがいいよ。気のせいです2016/03/27
緋莢
22
副業で始めたグッズ作成が成功し、本業で貰っている給料を超えた事で、27歳で会社を設立。「売り上げよりも時給とのバランス」を経営方針として、新しい会社は安定していた。そんな時、ひょんな事から、病気がちな女性・妙と出会い、共に暮らすことに。そして、妙の父親から個人投資家になることをすすめられ、妙と過ごす時間を増やすために転身して…というストーリー。著者が株をやっていたという事もあり、株の売買と、それに伴う得と損に関しては、結構細かく書かれています(続く 2020/04/07
miroku
22
「富士学校まめたん研究分室」でもそうだったが、この人の着眼点がラノベっぽくないのが面白い♪ この感覚、好きだなぁ・・・。2015/02/17
ぺぱごじら
15
オタク、病弱な三次嫁の為に株を始める…という、今までの『マジオペ』世界観の各作品からポジションを変えた作品。単に株のやり取りだけなら『へー、ほー、ふーん』で斜め読みしてオシマイなんだけど、突飛な要素が入ったお蔭で随分楽しいお話になったように感じます。芝村氏の作品はどれもこれもあり得ないくらい幸せな結末に満ちていますが、恐らく書かれていない『相応に不幸な結末』もしっかりと見えているんだろうなと感じます。懸命に生きている人・生きたいと望む人にちょっと勇気をくれる作家さんですね。2014-2022014/12/21
-
- 電子書籍
- 優待株・高配当株投資のきほん 日経文庫