講談社現代新書<br> はやぶさ2の真実 どうなる日本の宇宙探査

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講談社現代新書
はやぶさ2の真実 どうなる日本の宇宙探査

  • 著者名:松浦晋也【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 特価 ¥495(本体¥450)
  • 講談社(2014/12発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062882910

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内容説明

打ち上げが間近に迫った「はやぶさ2」。初代はやぶさは、数々の困難を乗りえて、無事地球に帰還し、多くの日本人の心を揺さぶった。国民の熱狂的な支持を受けて、後継プロジェクト「はやぶさ2」も順調に進むはずだったが、その歩みは難渋を重ね、なかなか必要な予算が付かず、2012年にはあわや計画中止になる局面もあった。はやぶさ2の冒険は、探査機を打ち上げる前から始まっていたのである

目次

プロローグ  奇跡の帰還と4年半の迷走
第1章 大いなる賭けであった初代はやぶさ
 サンプルリターン以前のこと/アメリカに負けないために/はやぶさのために開発された4つの技術/旅立ち、そして小惑星イトカワへ/イトカワ着陸の試み、そして行方不明/通信復帰から帰還まで/初代はやぶさの成果
第2章 宇宙大航海時代
 宇宙大航海時代へ/太陽系の地図を描く/地球から別の星に行くには/イオンエンジンを使って惑星間空間を航行する/イオンエンジンとスイングバイを組み合わせる/宇宙の方角と探査機の姿勢/工学というベクトル
第3章 宇宙創生の謎に迫る
 太陽系創生の原初へ遡る/多彩な小惑星の世界/重要なのは探査を続けること/“素早く同型機を”という発想から検討始まる/より一層の成果を求めて/小惑星衝突、恐竜絶滅、そしてデジタル技術/重要な地球からの事前観測/生命の起源を求めて
第4章 これがはやぶさ2だ
 太陽系探査の大義名分/2代目は初代よりやや大きくなった/太陽系空間における探査機の姿勢/Kaバンドと地上局/探査機の各部を多重化/化学推進系トラブルからの教訓を組み込む/限られた開発期間の中で、できることをやる/小惑星内部のフレッシュなサンプルを採取/長波長の赤外線観測で水分子の水酸基を見る/X線観測から、中間赤外線観測へ/着陸機は1機から4機に強化/世界中の地上局から管制する/打ち上げから帰還まで
第5章 地上の長く曲がりくねった道
 誰が作る、誰が運用する/宇宙研という組織/探査機を作り、運用を支援する企業群/次の一手として/初代の復活、環境の変化、理学と工学/アメリカ目覚める/ロケットを取ってこい/競争と協調/新たにインパクターを搭載へ/巻き起こったはやぶさブーム/日本惑星科学会/熱狂と科学/2012年、打ち切りの危機/プロマネ交代とプロジェクト・サイエンティスト就任/打ち上げに向けて
第6章 未知の空間へ、未踏の星へ──日本の現状と宇宙探査の未来

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

131
2014年12月3日、多数の問題が発生して当初計画より遅れたが、はやぶさ2は飛び立った。…岩石質の「イトカワ」を経て、次に目指すは有機物や水を多く含む「リュウグウ」のサンプルリターン。初代機から、太陽電池、アンテナ、姿勢制御、エンジンなどを改良。フレッシュな内部サンプル採集のためインパクターを搭載。2019年に2度のタッチダウン採集成功。…カプセルのみ地球の大気圏へ突入し、2020年12月6日、地球に帰還した。宇宙や生命の起源を探るための新たな発見が期待される。…母船は次なる小惑星に向けて旅を続けている。2019/05/18

abc99deg99

8
はやぶさ。数年前に映画を観たくらいでそれほど興味がある訳ではなかった。けれど、とあるテレビ番組で近々帰還すると知り、読んでみました。自分でも驚くほどワクワクしたし、ここ最近つけた読書ノートの中でもそのページ数は断トツでした。2019/02/09

moimoi

5
この本の主張は第6章「未知の空間へ、未踏の星へ −日本の現状と宇宙探査の未来」に集約されている。どうせ日本だからと失望するか、めげずに頑張るか。これはどの科学技術分野にも共通する苦悩である。2015/01/20

ドリアン・グレイ

5
日本中で大ブームとなった小惑星探査機はやぶさとその後継機はやぶさ2についての本。前半で初代はやぶさについて詳しく説明しどのようにいくつもの危機を脱して地球に帰還したか、後半でははやぶさ2の目的などがどのようにまとまっていったのかが説明され最後に政治に振り回される日本の宇宙探査の現状が述べられている。理学的面と工学的面からはやぶさの目的などがすり合わされるという話は初耳であり、予算などの制約が大きい日本の宇宙探査が政治に振り回されてきていることなど現状の問題点を認識することができた。2015/01/19

おせきはん

5
はやぶさ、はやぶさ2のことだけでなく、日本の宇宙探査の課題にも触れています。探査機の開発に関心のある工学系の研究者と宇宙誕生のメカニズム解明に関心を持つ科学系の研究者の立場の違い、はやぶさ2以降の宇宙探査計画が具体的に決まっていないことによる技術の継承や人材の育成への懸念など、様々な課題があることがわかりました。2015/01/17

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