内容説明
現象学、ゲシュタルト心理学、アインシュタインの相対性理論、ウィーン学団の論理実証主義、ウィトゲンシュタインの後期思想、ケルゼンの実証法学など、すべてマッハの影響下に生まれた。ニーチェの最後期の思想「遠近法的展望」もマッハの「現象」の世界と重なる。まったく交流のなかった物理学者と古典文献学者は、同時期に同じような世界像を描き、それが、十九世紀から二十世紀への思想の中心となった。世紀転換期思想を解読。(講談社学術文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
シッダ@涅槃
15
木田元最終講義でエルンスト・マッハを知り手に取る。物理学では音速を越えた物体の撮影に成功したひと。この方が主にフッサールで有名な「現象学」に絶大な影響を与えたらしく手に取る。「現象学」、長年なんのことやらよく分からないでいた……。あと、フッサールは謹厳すぎる印象もあり(同じ理由でヘーゲルもよく知らない)遠ざかっていたのだ。言ってしまえば現象学とは現象の背後の実体(神、形而上学、因果律などなど)を否定する、という立場のようである。心惹かれるものがある。◆ニーチェの「力」と「生」の差異なども面白かった。2023/12/11
プラス3
10
「マッハ?、あのマッハと、ニーチェ?。何で!?」と気になったので読んでみた。哲学に関しては、新書やら入門書やらを何冊か読んで、素人に毛が生えた程度の人間だが、非常に楽しく読めた。マッハに関する記述が多めなのが良かったのかな。このマッハの思想もなかなか興味を引くものだったり。2016/04/27
Gokkey
8
感覚こそが在るものであり、この感覚が自我を形つくる。モノもこの感覚の投影として在るものに過ぎないので自我とそれ以外という区分は無意味になる。この19世紀の物理学者エルンスト・マッハの「感性的一元論」と形而上学的な背後世界を想定するプラトニズムに立ち向かうニーチェの思想との関連性に焦点が当てられる。これがフッサールやハイデガー、カッシーラー、そしてウィトゲンシュタインの思想展開の礎になっていく様を論じてゆく。現代の「アフォーダンス」にも通ずるマッハの考え方について哲学史という文脈の中で学ばせていただいた。2020/01/10
Famicon04
8
巻末の年表を見て驚いた。物理学のマッハ、アインシュタイン、ロシア革命のレーニン、ウィトゲンシュタイン、ニーチェ、カッシーラーとかアドラーとか同時代の19世紀末の多種多様な人物を一覧にしてみると、全て局所的に集中的に出現したのがわかる。思想的にも有機的なつながりが凄く、学問の垣根を越えた関連性を普通では見えなかった視点で、マッハを中心軸に本書では書かれている。ツヴァイクの言う「昨日の世界」とは、これほど凄い時代だったとは。2016/10/24
無重力蜜柑
6
19世紀末の哲学、科学、文学を含んだ広範な思想空間の結び付きをマッハとニーチェの二人を軸にする整理する本。といってもニーチェはマッハとの共通点についての指摘が主であり、マッハを使った思想史と言った方が近い。これはマッハについて知りたかった自分には都合が良かった。時は19世紀末、アインシュタインの相対性理論とプランクの量子論が物理学に大変革をもたらす直前、つまり最盛期にあった古典物理学はその〈要素還元主義〉と〈客観的世界の存在の想定〉という方法論でもって他の科学分野の基礎付け足らんとしていた。2021/10/17
-
- 電子書籍
- 極道高校生【タテヨミ】外伝 第27話 …
-
- 電子書籍
- 水属性の魔法使い【コミックス1巻&ライ…
-
- 電子書籍
- とらわれのエンジェル【分冊】 1巻 ハ…
-
- 電子書籍
- 灼熱カバディ(18) 裏少年サンデーコ…
-
- 電子書籍
- 月刊 ココア共和国 2021年4月号




