イースト新書<br> メディアミックス化する日本

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イースト新書
メディアミックス化する日本

  • 著者名:大塚英志【著】
  • 価格 ¥997(本体¥907)
  • イースト・プレス(2014/11発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784781650395

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内容説明

KADOKAWAとドワンゴの合併はなぜ間違っているか。
従来は自由な創作の場であったファン・カルチャーが、企業の隷属させられる時代が到来した。想像力が管理された世界で、政治や権力が作り出す大きな物語に進んで動員される大衆たちは、どんな「ディストピア」を現出させるのか? ライトノベル、オウム真理教、三島由紀夫など、戦後日本のポップカルチャーの展開を縦横に参照しながら、「メディアミックス」の名に隠されたプロパガンダの正体を浮き彫りにする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

69
2014年の大学院講義を書き起こした新書。当時帯の合併が伝えられたことを踏まえて出版されたようだ。角川で仕事をしていた著者の考察や問題定義が触りで、80年台物語消費論やオウム真理教とメディアミックスや、三島由紀夫とキャラクターなどなど。ある程度著者を追っているなら、ほかの本のエッセンスが繰り返されているのが分かる。ただこの本だけで著者を理解するのは難しいと思われる。ファンであるなら。2018/09/03

みみみんみみすてぃ

6
★★★★★ これ、あんまり読まれていないけどけっこう面白いですよ。しかもボリューミーだし。序盤のKADOKAWAとドワンゴの合併の批判論だけでも読む価値があると思います。メディアミックスという最近は当たり前のようになっているこのうんざりしたカルチャー状況の、意外な歴史性を探りだし、さらには三島由紀夫まで論じようという意欲作。大塚英志をおう身としては外せない新書だったと思います。2016/01/28

袖崎いたる

6
誰もが自由に平等に創作ができるのは結構、しかし、不快だ。なぜならそれは楽しむために創作をさせながら不快ではないというシステムにおいて創作させられることであるから。ポストモダン=管理社会は消費者の格率までも管理している。その点に著者を不快にするポイントがあるようだ。 つまり二次創作的システムは本来世界普遍的であるのに、データベースと共にシステムを管理しようとする波濤がKADOKAWAの歴彦的思想によるディストピアなのではないかということらしい。2015/04/22

onaka

5
KADOKAWA、ドワンゴ合併時、大塚さんが発していた批判の根本には、webメディア界隈で今起きている潮流に対する危惧があった。ソーシャルメディア=多元的発話システムが、語りの場を民主化させ、創造性を爆発させる一つの装置として機能するんだ、みたいな単純な楽観論は捨てましよう。人々の創造力を囲い込む場が、大きな物語を生み出す強力なツール(=見えない権力)になっていることに、もっと意識的になるべき。最後の三島由紀夫キャラクター論が、これにどうつながるのかイマイチ理解できなかった。けど、概ね同意だよ。2015/06/04

鳩羽

5
メディアとしての責任を持っているふりすらしない企業が、容易に二次創作等の表現を発表できるプラットフォームを提供する。個人が創作と消費で楽しんでいるところから搾取することと、それを政治や宗教と簡単に結びつけてしまえることに警鐘を鳴らさんとする内容。あとは物語消費論のおさらいなど。先行作品を真似る、パクるというのも、世界観を使ったメディアミックスに近いものがあるのかもしれない。2015/03/04

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