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内容説明
時代に先駆けた思想をもち、伝統的権威や因習に囚われずに「天下統一」を目指した「革命児」信長。だが、この広く行きわたったイメージは、はたして歴史的な事実といえるのだろうか? 将軍足利義昭を擁しての上洛、対毛利戦や対武田戦による支配領土拡大、比叡山の焼討など史実を再検討していくと、実は伝統的権威と協調もし、諸大名との共存をも視野に入れ、世間の評判や常識にも敏感だった、時の武将の一面が見えてくる。中世的な価値観が近世へと向けて大きく変化する戦国時代を生きた、信長の真の姿を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポチ
59
通説でいわれている織田信長像に疑問を抱き、常識や先入観にとらわれず探求した、読み易く納得出来る一冊。新しい信長がいます。2018/09/23
地下アイドル(芸名・明石駅キセル)・寺
32
帯に「この男、革命児にあらず!」とある。世間一般の信長のイメージをきちんと洗い直す本。信長や龍馬は近年持ち上げられ過ぎた反動で過小評価されがちだが、歴史学者だけあって正当な姿の復元を目指す。こういうのは面白いに決まっている。この本を読むと、信長は魔王的なパブリックイメージと違い、保守的でなかなか真面目な人である。元就贔屓の広島人の私としては、vs毛利戦を再考しているのが嬉しかった。ちらっと出て来る秀吉の有能振りに改めて舌を巻く。常識と評判に細心の注意を払った信長の姿は嫌いじゃない。お勧めします。2014/10/19
skunk_c
20
信長にまつわる通説というか俗説に疑義を呈しながら論じている。信長と将軍義昭、あるいは朝廷との関係については、脇田氏のものと大きな違いは感じられず、こうした既製の権威を重視する姿勢はすでに定説化しているようにも思えた。人物評伝として読むとちょっと期待はずれかも。むしろ本書の白眉は、詳細な資料再検討により、きめ細かく史実に迫ろうとしている点、そして史料を現代語で書き下してきわめて読みやすくした点にあると思う。多くの歴史書で史料引用の部分で立ち止まることが多いが、新書の性格からしてこのアプローチは正解だと思う。2015/09/15
サケ太
17
織田信長とはなんだったのか。彼は“革命児”だったのか。天下への野望を抱いていたのか。死後数百年の間に造られた“織田信長”のイメージを覆す一冊。そもそも天下とか。織田信長の目指したものとは。ノッブとかそんなマンガとかのキャラでなくとも、彼が現代の自分に対する評価を見たら「どうしてこうなった」と言いそうな感じが凄いするぞ。しかし、優秀な人物であるという事実は変わらない、と個人的には思う。色々とかみ合ったんだろうな。2018/09/15
chang_ume
14
戦国期「天下」概念を、足利将軍の本来的な支配領域(五畿内)と解釈したうえで、信長の「天下布武」の実態について、将軍を中心とした中世的秩序の回復事業として読み解く。さらに織田政権の分国拡大については、戦国大名間の戦争契機を特徴付ける「国郡境目相論」を軸に理解。本書でも語られた、天下=五畿内、天下布武=将軍に供奉した五畿内平定とする論は、近年通説化でしょうか。いわば部分の検証から全体の再検討を促す議論ですが、一方で中近世移行期の動態が見えづらいとも。なぜそれが信長だったのか。議論が小さくなっていないか、とか。2020/03/05
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