小学館文庫<br> パーフェクトファミリー

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小学館文庫
パーフェクトファミリー

  • 著者名:菅知香【著】
  • 価格 ¥682(本体¥620)
  • 小学館(2014/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784094060935

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内容説明

家族とは何か。根本から問う衝撃の問題作!

 多摩南児童相談所職員・国枝夏希は、実母と継父からの虐待が疑われる少年、木村雅実を担当していた。再び虐待が疑われる通報を受けて雅実の家を訪れた夏希は、母親の話と現在の家庭環境から、虐待の可能性は薄いと判断。しかし後日、雅実本人と会った夏希は、雅実の言動にどこか違和感をもつ。
 その頃、全く別の場所で江戸川区在住の主婦・日下部悦子は夫とともに、神恵光と名乗る若者から、「パーフェクトファミリー」という養子縁組システムに関する説明を受けていた。
 そんな折、木村雅実が行方不明になる。
捜査に関わる調布東署には、警視庁刑事部捜査一課から末次紀夫という一風変わったキレモノと評判の男が赴任。末次は、東署の昔気質の警察職員・横田義之とともに、木村雅実の事件を含む、5件の小学生行方不明未解決事件の捜査にあたることとなった。
 独自の視点で木村雅実と彼をとりまく人間関係を明らかにしていく末次。その中で彼は、国枝夏希の過去に、小学生行方不明事件のルートを見出す。
 そして、物語は思わぬ方向に展開していく…。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょこまーぶる

61
読後は辛くなった一冊でした。辛いと言っても✖というわけではなく、誰もに読んでもらっていろんな事を考えて欲しいなぁ~と思いました。児童虐待をテーマとした内容なんですが、どうして大人って自己中心的な考え・行動を子供に押しつけて、思いのままにならなかったら言葉や暴力で威圧して自己満足してしまうのだろうかという事に悲しくなってしまいました。そして、この本のように子供を虐待家庭から法に反しても保護して、幸せなそうな家庭で生活させるという事に、良い事か?悪い事か?が判断ができない自分がいます。問題提起な一冊です。2021/11/21

ナミのママ

58
【家族週間@月イチ】虐待された子どものお話ですが、主人公が多数、出てくる感じです。どの人も、それぞれ過去があり、その視点から見る現在が面白い、読後、答えを読み手に任せる本は好きです。虐待された子ども、虐待された子が成長した姿、虐待してしまう親、子供が欲しいのに産めない大人。私自身は「最初から親はいない、子育てをして親になる」部分には反感を感じてしまいました。虐待の言い訳に聞こえます…大人だから親になったのだろうと言いたくなりました。イベントの『家族』テーマで読みましたが、家族問題は奥が深いといつも思います2015/06/23

らむり

46
思ってたより重い内容でした。児童虐待を通して家族を考える物語。2014/11/11

ちょん

25
思わぬ掘り出し物を見つけてしまった感じです、めちゃくちゃ良い、好きな話でした。子どものこと、って難しい。1度は自分が経験してきた道だから、子どもの行動や気持ちを大人ははじめから決めつけた目で見てしまってるのかな?ちゃんとした知識と対応が必要なのが分かったけど、じゃあ全ての子どもにそれを与えるにはどうしたらいいんだろ、と思うと闇深い。 2023/07/25

nico.pp1

18
子供が親を棄てるとき。。虐待での深い傷がずっと消えないというのが、読んでいて痛々しくなりました。自分の意思で家族の元に帰ることを決めた二人には、幸せになれるようにと願います。2014/11/04

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