『遺言』 闇社会の守護神と呼ばれた男、その懺悔と雪辱

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『遺言』 闇社会の守護神と呼ばれた男、その懺悔と雪辱

  • 著者名:田中森一【著】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 双葉社(2014/12発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575307269

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内容説明

元検察官・元弁護士の著者が特捜のエースを経て闇社会の守護神と呼ばれるまでを綴り、30万部を超えるベストセラーとなった07年の『反転』(幻冬舎)。巨額手形詐欺事件の有罪判決、獄中生活、出所後のがん再発、事件の核心、ともに罪に問われた盟友で闇の帝王こと許永中へのメッセージ……同作発表後の7年間の波瀾万丈を赤裸々に書き下ろした問題作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

19
著者は論語の信奉者の様だが、その論語を引けば「巧言令色、鮮(すくな)し仁」ということばに突き当たる。ヤクザやアウトローにも生存権と法の下の平等の保障という意見は同意できるものもあるが、開き直って胸を張るものでもない。論理のすり替え、ダブルスタンダード、自己弁護… 二言目には国策だ、法の濫用だというが、著者が弁護士で大金を稼ぎ、裏の大物と交際出来たのも、「法」という国が保障する権力を悪戯できたからという事を悟っていたかどうか。「巧言令色、銭を貪むさぼる者は、論語を講ずる人の内にあり」福沢諭吉のことばもある。2015/03/30

大先生

7
大半は「反転」で書かれている内容でした。ただ、収監されて以降の出来事(論語をノートに纏めた話、胃癌の話等)もなかなか壮絶です。収監中に大病を患うとどうなるのかがリアルに記されています。とても私には耐えられそうにありません(汗)。検察の怖さもよく分かります。500頁超の「反転」は読みきれないという方にオススメの一冊かと。本書の最後では癌を乗り越え、力がみなぎっているというところで話が終わっていますが、著者は本書出版から間もなく亡くなっています。やはり収監中に受けたダメージが大き過ぎたのでしょうね。2022/06/20

nizimasu

6
遺言という本を出した直後に命を閉じたヤメ検の田中森一氏の著書。その内容はかなりの部分最初の著書「反転」と重なる部分が多い。バブル紳士との交遊や雅叙園事件など、盟友でもある許永中への思いを最後にページを終わるのは何とも読後感にもやもやが残る。バブル紳士のや玉口組のナンバー2だった宅見若頭にシンパシーを覚えるのは不遇をパワーに変えて圧倒的なバイタリティで世の中を渡って行くその気骨のようなものだったのだろう。それにしても反転を書いた頃の検察批判もさすがに晩年はがんの再発などもあり達観したところもあるのが悲しい2015/06/13

NAKY

5
闇社会の守護神と呼ばれたヤメ検田中森一氏の遺書的自伝。まず、この本、構成が素晴らしい。有罪判決が確定し収監されてから仮出所するまでの日々と闇社会の守護神時代の思い出、特に許永中との思い出が交互に描かれる。後者はいわばフラッシュバックとして語られる。これがよくできていて、あたかも一本の映画のよう。ご本人の構成だとすれば、さすが一流の検事。物書きとしても一流だったのだなぁ、と。それはさておき、暴対法以後はいなくなった昭和の男である。バカやなぁとも思うしその男気に尊敬もする。こういう人、ホント、いなくなった。2018/07/10

go

2
反転、バブル、と被る内容が殆どだが面白くて引き込まれた。許永中だけじゃなくこの作者も人を惹きつける才能があると思う。何か情を感じるというか。2016/07/20

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