創元推理文庫<br> 容疑者

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創元推理文庫
容疑者

  • ISBN:9784488115050

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内容説明

「置いていかないで!」ロス市警の刑事スコット・ジェイムズは相棒のステファニーとパトロール中、銃撃事件に遭遇する。銃弾はふたりを襲い、ステファニーは死亡、スコットも重傷を負った。事件から九カ月半、犯人はいまだ捕まらず、スコットの耳に相棒の悲痛な叫びだけがこだまする。事件前の決定どおり警備中隊へ配属となったスコットがそこで出会ったのは、新たな相棒マギー。アフガニスタンに従軍し、そこでスコットと同様大切な相棒を失った雌のシェパードだった。心に傷を負ったひとりと一匹の新たな旅立ち。アメリカ探偵作家クラブ生涯功労賞受賞の著者、渾身の大作登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小梅

130
読み終わって改めて表紙を観ると、見つめ合ってる姿がグッとくる。相棒を亡くした刑事とハンドラーを亡くした軍用犬。お互いに忘れる事が出来ない悲しみと苦痛を少しずつ克服していく。続編も読みたいです。2018/12/13

chiru

119
異国で狙撃され、相棒を亡くした軍用犬マギー。事件に巻き込まれ、相棒を亡くしたスコット刑事。大切な人を失った“一人と一匹”の再生の物語。すでに息のない相棒のそばから離れようとしないマギーのエピソードで、すでに泣いてしまう。心も体も深い傷を負った“ふたり”は、新しい相棒と試練を乗り越え、絆を深めていく。犯人と対峙するシーンは『“ふたり”とも死なないで!』と思わず叫んでしまいそうに。目には見えない『信頼』こそが人を強くし優しくする。そんな励ましをもらえる一作。 ★42019/10/30

Panzer Leader

107
共に相棒を失った警官と警察犬の繋がりと再生の物語。ミステリーとしてはどうという事のない話だけど、マギー視点の思考・行動がひとつひとつ愛おしい。ああ、また犬が飼いたくなってしまう、危ない危ない。次作を読む前にコール&パイクシリーズを読むかどうか思案中。2017/06/03

yumiko

101
大切なパートナーを亡くした一人と一匹。心と体に深い傷を抱えた彼らが、再び新たな相棒として出会う…。 正直なところミステリーとしての面白さは普通。でも傷ついた彼らが次第に心を寄り添わせ、お互いにかけがえのない存在になっていく過程にすごく心が揺さぶられる。そして優秀なジャーマンシェパード、マギーの健気さ愛らしさといったら!文字通り全身でパートナーの心を感じ取ろうとする姿に胸きゅん。きっと犬たちはこんな風に豊かに世界を感じ取っているのだろうな。強い絆で結ばれた彼らにはまた続編で会えるらしい。楽しみ♪2017/06/29

sin

96
パートナーを喪って警察犬として登録された元海兵隊の犬と、同じくパートナーに死別した警察官の出会いと絆の物語…犬が喪失から立ち直って新しいパートナーを受け入れていく姿がいぢらしい。主人公の警察官はなんだか、俺が俺がのよくいるアメリカンマイウェイ野郎で先走りが過ぎて危なっかしくてハラハラさせてくれるが、犬に対しては誠実なところに見込みあり!それにしても人間の友として歩んできた犬はペットというよりパートナーというに相応しく、昨今の犬を愛玩動物として人間の都合だけで可愛がる飼い方では可哀想ではないだろうか?2018/01/21

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