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内容説明
小学校入学と同時に覚えた「小さく前へならえ」。それ以来ずっと、私たちは社会が求める「正しい」鋳型に自分の体をあわせてきた。その結果、何が本来の自分なのか、わからなくなっている。自分の体は、自然界最大の謎なのだ。あらかじめ体に装備された力とは何か? どうすればそれを取り戻せるのか? 気鋭のライターが、自らの武術体験から、体に眠っている能力の引き出し方を明かす。(講談社現代新書)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
104
言葉は常に自分の体を追いかける。感じるのはまず自分の体なのだ。むしろ言葉による説明が体を限定しているのかもしれない。基本の動作とは何か。概念ではなく、ただ生きる。自分の行いを「ただ見つめ」「感じる」こと。新たに何かを獲得すべく努力するよりも、身につけてしまった思い込みを外しさえすればいいのではないかと。著者のこのような考えに至る過程を、武術を学ぶようになり感じたことを元に順を追って述べている。なるほど頭では理解出来るが、実際に武術を体感してみないと、著者の言葉だけでは真の理解は得られないなと感じた。2024/08/12
ネギっ子gen
55
【思考を頭だけの行いだと勘違いするな】正しい答えや理想のモデルなど一切抜きにした、自分で感じ考えるためのきっかけになる、体に関する教科書。「あとがき」に内田樹・甲野善紀・光岡英稔3氏の名。<私たちは誰かの唱えた言葉通りに生きるためにこの世に生まれたわけではない。極めて個人的に生きるために生まれてきた。そしてひとりで死んでいく。この揺るぎなく、何の制約もない事実を、自由と呼ぶのかもしれない。そうであるならば、活き活きと体まるごと生きてみるしかない。自由とは何であるか。概念を弄ぶのではなく、体で考える>と。⇒2025/07/30
おさむ
33
内田樹さんの推薦文につられて購入。心と体の分裂が極端な現代社会。武道を入口に自分の体感で考え、答えを出すのではなく、意味を問うことの大切さを説く哲学書ですね。自分の偏りを教えてくれるのは、体が感じる不快感や怪我。悩んだときは、素朴に自分を眺める。生命の根幹にあるのは「感じること」……色々と心に残るフレーズがありました。2016/09/12
fu
20
そもそも身体感覚を言語化すること自体に無理がある。身体感覚に優れた人は、考えずにそれを行えるのだから、言葉で他人に説明できない。2015/11/14
Sakie
16
再再読。この本が私にとって特別なのは、尹氏が同じ「思考でねじ曲がった身体」から探求を発しているからだ。日常的な話題からより深みへ進めていくどこかに、言葉が切実に響く箇所がある。第3章『型を学ぶとは、「こうすればいい」といった正解を体に当てはめることではない』。正しい形を再現しようとか、先生の言ったとおりにしようとか、それは思考優先の、歪で鈍い動きの繰り返しでしかないのだ。そのループをもう一歩脱することができていない自分に気づくと、また目指す方向が見える。『自分にとっての本当』を探求する。迷った時の常備薬。2018/04/19
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