内容説明
街をゆっくり歩けば、いたるところで歴史の痕跡と出会う。隣り合う東郷平八郎と山本五十六の墓、パリで出会い日本でも隣組だった藤田嗣治と島崎藤村、今も残る引き出しのないマッカーサーの執務机、川端康成が海を眺めた地……。藤原正彦・美子夫妻が、多磨霊園、番町、本郷、皇居周辺、護国寺、鎌倉、諏訪を歩き、日本の歴史に出会うちょっと知的な散歩日和。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ろこぽん
7
訪れる土地や史跡に対する知識のすごいこと。知識があるとこんなにも楽しめるのかと感心しました。 正彦さんのユーモアに満ちた語りと、それを軽くかわす美子さんの返しがおもしろすぎます。2人の会話、飽きないわ。正彦さんは完全に美子さんの掌の上です。それにしても二人の交友関係の豪華なこと。2022/04/09
ナカ
5
お二人の博識ぶりに感心する。知識あるが故の楽しさと思うが、歴史の重みや、景色の美しさだけでも同感できそう。すてきなご夫婦。2015/03/26
ikedama99
3
「若き数学者のアメリカ」からのおつきあい。でも、奥様の名前には初めてふれた。この方も定年退官したんだと思うと、時間の流れを感じた。歴史散歩と読むと、なかなか面白い。多磨霊園なんて、観光ではいかないないものだし。行ってみたいスポットいくつかありました。2015/05/20
デンプシー
3
夫婦の仲の良い会話を楽しみながら、都内を中心とした地域の歴史に触れられた。四ツ谷 鎌倉 諏訪に興味持った。2014/09/28
よし
3
藤原正彦、美子夫妻による「お散歩エッセイ」。文化人の世界を垣間見せてくれます。それぞれの散歩先には手書きの地図が添えられていますが、見開きなのに左右頁の道路がちゃんとつながっている…と変なところに感心。食事処やお土産の紹介もいいですね。今度、上京する際には、番町界隈や本郷界隈を歩いてみたいと思いました。2014/09/15