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内容説明
『仮名手本忠臣蔵』『菅原伝授手習鑑』『義経千本桜』をはじめ、骨太な人間ドラマを解説。文楽ならではの観どころ・聴きどころを逃さず味わえる。臨場感溢れるエンターテイメントとして楽しめる入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seraphim
18
文楽の代表的な50作品+3作品のあらすじなどが紹介されている本。三浦しをんさんの影響で、今年初めて文楽を観に行った。とても素晴らしかった。文楽初心者なので、どんな演目があるかのお勉強。読むとますます、文楽を観たくなる。残念なのは、演目の有名な段しか紹介されていなかったこと。50+3作品も収録されているので、ページ数の都合上仕方がないことなのかもしれないが…。できればもう少し詳しく演目の筋が知りたかった。2014/12/19
びぃごろ
11
名作文楽50+3作品の登場人物・初演・あらすじ・見所をパシッとまとめた豆辞典。ポケットに入る薄さなのでふと思い立った時、手軽に検索できる便利な一冊。初めての作品解説もあり、いやが上にも興味が湧く~!冬の陣「近江源氏先陣館」を見たので、夏の陣「鎌倉三代記」も見たい。ここの時姫は八重垣姫「本朝廿四孝」、雪姫「祇園祭礼信仰記」と共に三姫と云われるそうな。狐の女房「蘆屋道満大内鑑」も観たい。白黒写真にも関わらず青木信二さんの写真にもうっとりさせられるのです('.'〟 )2014/10/09
jinxixiuwen
3
渡辺保の名著『歌舞伎手帖』の文楽版をねらったものか、結果は似て非なるものとしか言いようがない。「あらすじ」はだらだらと長いだけで無駄が多く、「観どころ聴きどころ」はストーリ面に終始し三業の芸に関する言及はほとんどない。また収録された作品も53編と少なく、しかも近年の上演頻度に従ったとも思える面白味のない選択である。こういう百科全書的な本はある程度の観劇経験のある者向けにならざるを得ず、であればもっと著者の文楽観・見識を前面に出した内容であってほしい。2014/08/27
Noelle
2
「歌舞伎手帖」の文楽版があるといいな、と思っていたところに本書を発見。即買いしたら、なんのことはない。「あらすじで読む 名作文楽50」を再構成した文庫版だった。でも、珍しい新作もの(明治以降の)が3作おまけでついていた。ここ数年の観劇者としては、観劇前の予備知識取得と、見たものチェックに最適。2015/12/28
正親町三条ペペ
0
文楽鑑賞を道楽とし、かつ、解説書も複数読んでいるのだが「すしやの段」の良さ(つまり、昔から持て囃されている理由)があまりピンとこない。(人物造形が確かな当代仁左衛門のいがみの権太でも、役の性根の深さは見えてもドラマそのものの説得力が見えなかった)。単に私が「すしやの段」の構造に切実さを覚える人生経験がない、薄っぺらいだけなのかもしれぬが、誰か「すしや」の意味を教えてほしいものだ。みどころ、聴きどころの紹介部分、詞章を入れるとなお魅力が増すと思う。2022/01/04