岩波新書<br> ものの言いかた西東

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岩波新書
ものの言いかた西東

  • 著者名:小林隆/澤村美幸
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 岩波書店(2014/11発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784004314967

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内容説明

おしゃべりな人,無口な人…….ただの個性と思われがちなものの言い方にも,実は意外な地域差があった!さまざまな最先端の研究成果を用い徹底分析.「ありがとう」と言う地域・言わない地域など,具体的なデータをもとに,ものの言い方の地域差と,それを生み出す社会的背景を明らかにする.目からウロコ,新しい方言論の誕生!

目次

目  次

 序章 ものの言い方にも地域差がある
  ものの言い方は個性か
  筆者たちの方言体験
  言葉と向き合う姿勢
  本書に語らせたいこと

 第1章 口に出すか出さないか
  以心伝心
  無口とおしゃべり
  挨拶をするかしないか
  礼も言わないが文句も言わない
  値切る

 第2章 決まった言い方をするかしないか
  “型”の文化
  挨拶に見る型
  朝、どんなふうに挨拶するか
   「おはよう」と言わない地域
  喧嘩をするにも決まりがある
   「しまった!」と叫ぶ地域

 第3章 細かく言い分けるかどうか
  万能の挨拶言葉「どうも」
   「おはよう」と「しまった」
  述べるとき、驚くとき
  命令表現の多様性

 第4章 間接的に言うか直接的に言うか
  ぶっきらぼうと遠回し
   「買う!」
  相手の領域に立ち入る
  脅すか、甘やかすか
  泣き方の描写
  表現の現場性

 第5章 客観的に話すか主観的に話すか
  喜びの表現「よかった」
  驚きを隠さない地域
  共感の強要
  自己と話し手の分化
  証拠好き

 第6章 言葉で相手を気遣うかどうか
  敬語システムの地域差
  ぞんざいな頼み方
  恩恵の偽装
  恐縮と感謝
  お店の人に感謝する
  猫にも気遣い?

 第7章 会話を作るか作らないか
  ボケとツッコミ
  話題にする
  会話の協調性
  言葉によるオモテナシ

 第8章 ものの言い方の発想法
  七つの発想法
  発想法の地域差
  地域差を生み出す要因
  言語環境による発想法の変化

 第9章 発想法の背景を読み解く
  発想法の発達と社会環境
  人口の集中から考える
  経済活動・交通の発達から考える
  社会組織から考える
  社会、コミュニケーション、そして発想法

 第10章 発想法はどのように生まれ、発達するか
  都市型社会とものの言い方
  言語文化が与える影響
  中央語における発想法
  発想法の方言形成
  発想法の発達とその方向性

 終章 ものの言い方を見る目
   「方言」として見る目
  多様な価値観とともに見る目
   「文化」の中で見る目
   あとがき
   引用文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

299
これも方言学なのだが、一般に方言というときにイメージする語彙の違いではなく、「言い方」の違いに着目したもの。語彙は誰にでもすぐにわかるが、こうした言い方はそれに地域差があることには気が付きにくい。例えば、東日本大震災の後、関東や、まして関西から被災地に行ったボランティアの人たちには、そうした違いから戸惑いがあったようだ。具体的には、挨拶行動などに現れるようだ。印象的には、東北地方の人たちの言葉がぶっきらぼうに感じられるということである。また、冠婚葬祭(ことに不祝儀の場合)の言葉の遣り取りも例に上がって⇒2025/10/25

けんとまん1007

31
読みながら「そうそう、そうだった・・」と感じることもたくさん。県外で生活したこともあるので、その時のことなどが蘇ってきた。県民性ということがよく言われるが、それとも関連性があるんだろう。決して、いい悪いではなくて、あくまで違いということ。でも、こうやってみると、改めて日本という国の広さを感じてしまう。時代とともに移り変わりもあるだろうし、もしかすると、今後はますます違いが薄くなっていくのかもしれないと思った。それはそれで少し寂しいことかも。2014/11/25

tomi

30
普通、方言というと地域独特の言葉遣いの事等を指す事が多いが、ものの言い方による方言をデータを基に分析した論考。「おはよう」「ありがとう」と言わない地域、婉曲的な言い回しをする地域と直接的な地域、敬語表現の格差等々、調査からはっきりと地域差が見えてくる。 西日本と東日本、特に大阪弁と東北弁は対極にあるようだ。例えば店から出るときに「ありがとう」と言う人が西日本、特に関西では大多数とは驚き。関東人の私は聞いた事がない。→2015/03/23

太田青磁

30
沈黙が気になるというのは、逆に言えば沈黙を避けたいということでもある・おまえ、なめとったらいわすぞ・東北はオノマトペによる直接的な描写が盛ん・よう言わんわの場合には、話し手は聞き手が属する現場を抜け出して、そこで起きている事態を外から論評する感じになる・何かを頼むときに悪いという言葉を口にしたら、その人は東日本の出身者と考えてよい・相手に合わせて話を盛り上げるという話し方が、近畿では非常に発達している・ものの言い方には地域差が存在する。そのことに気が付けば、無用のコミュニケーション摩擦は避けることができる2014/09/23

kan

25
ものの言い方や無口かお喋りかについては個性はもちろんあるが、地域差もあるというのは経験として実感するところだ。国際比較だと如実に表れるだろう。それを方言の視点からデータや事例と共に明らかにするのは新鮮で興味深い。ただ、挨拶を形式的なやり取りとするのか、意味のある会話にするのかという認識の違いは、方言ではなく背景文化と関係性の差のように思う。英語でもHow are you?に対しI'm sleepy/hungryなどと、定型に乗らずに質問に答えてしまう生徒がいるが、質問文は挨拶と認識しにくいのかもしれない。2025/10/21

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