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内容説明
歳を取ると話が長くなる――あまり歓迎されない傾向だが、そこには「なるほど」と思える理由がある。本書はそのような、老後に生じる「心境の変化」を論じ、特に一種の成熟の表れである「老年的超越」について詳述する。例えば、社会とのつながりが少なくても寂しくなくなったり、何事もポジティブにとらえる傾向が生まれ、しかも努力や経験を重ねなくても、歳をとれば自然にそのような状態に落ち着くのだという。高齢者心理学の専門家が、1831人の大規模調査(平均70歳以上の幸福感[老年的超越]の調査では日本最大)で見えてきた、高齢者の幸福な境地を語り、「生涯現役」とは異なる価値観を提示する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
酔拳2
25
タイトルに惹かれて読む。お年寄りの話が長いのは、若い頃に比べて衰えているので、抜け漏れなく、より正確に伝えるため、という誠実な理由でした。からの本書は老年的超越の話へ。老人はピンピンコロリが望ましいと思っていたけど、それは80歳代、90歳、100歳の超高齢者は健康的でなかろうが、人としょっちゅう会わなかろうが、今の状況を受け入れて幸せを感じられる心理が芽生えるそう。作者もそういう人と話すと、気持ちが落ち着き安らぐそう。なるほど。俺も年老いた親に頑張れ、というのではなく、そのままでいいよ、と伝えよう。2025/04/26
たまご
13
タイトルの理由は,そう多く書かれていません.も少し別なタイトルあったんでは?と思わないでも. centinarianの話は最近耳にするようになったなーと思いますが,その心理学,というか人生観に興味がもたれてるのですね.金さん銀さんを思い出します. ぜひ研究が進んで,「老年的超越」に至りやすい条件や生活方法,人生の過ごし方などわかってくると,みんなhappy? でもある意味こういう集団はだまされやすいかもしれないので,国の存続的には怖いのかも…2014/12/01
おひさまリボン
10
両親が70代に入ってから体の衰えについてこぼすことが一気に増えた。こちらからすると60代と大きく違う気はしないので、どうしてそう頻繁に漏らすのか疑問だった。本書によると70代は人生で初めて「できない私」に直面し、老いていく自分をどうコントロールすればいいか悩むのだそうだ。そうした悩みの中で80代に入ってしまえば折り合いをつけることが出来るようになり「乗り越えるのではなく受け入れる」体制が出来上がっていくらしいのだが、それまでにはかなりの葛藤が。こちらも返す言葉は大切に選ぼうと考えるいい機会になった。2018/04/13
Humbaba
10
長期的なデータというのは簡単に手に入るものではない。また、そのようなデータは多くの条件によって影響を受けているのため、ある事象に対してどれが主となる変数なのかを読み取ることは難しい。変数同士も様々な関連が有り、更にはそもそも本当に大切な要素を見落としていて調査できていない可能性すらある。2014/12/19
のり
8
高齢者というと衰えた元気のない姿を想像するかもしれないが、その心理状態は外見からは想像のつかないもので、日々を楽しく感じて幸せを感じていらっしゃる方がとても多い。記憶を一つひとつたどっていくことで、正確に話が思い出せるということもある。能力に合わせた最適な伝達方法を選んでいる可能性があると理解して、時間の許す限り、長くても話を聞くことが大切。2016/04/03
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