内容説明
日本酒ブームの火つけ役による、
歴史好きも酒好きも驚く65の歴史エピソード。
ヨーロッパでワインを中心とした歴史をひもとくと、
十字軍が遠征したときに中東からブドウの木を運んだ話が必ず出てきます。
同じように、イギリスのウイスキーやドイツのビール、ロシアのウォッカ、アメリカのバーボンなど、
「国酒」といわれるお酒は必ずその国の歴史と深くつながっています。当然、日本酒も。
誰もが知っているあの歴史的人物の愛した地酒や酒グセ、古代の人々が食していた酒の肴など、
「日本酒」というメガネを通して日本史を見ると、これまでとは違った姿が見えてくるでしょう。
お酒を飲める人も飲めない人も、読めばきっと日本史と日本酒が好きになれる1冊です。
*目次より
・最古の日本酒は口の中で造られた
・おいしいお米から悲劇が始まる
・天皇の役割は「稲作文化を伝える」こと
・お金以外で支給されていた地方公務員の給料
・酒造りはエリート官僚からお坊さんの仕事に
・武士の時代の新常識「酒は買うもの」
・将軍の二日酔いを癒した仙薬とは?
・将軍と天皇が一緒に飲んだ最初で最後の飲み会
・じつは味醂は高級酒だった
・火事がきっかけで生まれた「居酒屋」という新業態
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
52
日本酒の歴史は長い。でもここ数十年で急進化したのね。2015/02/14
ふ~@豆板醤
30
縄文時代から時系列にお酒にまつわる豆知識を紹介している本。・日本最古のお酒は口噛み酒・将軍の二日酔いを治した仙薬はお茶だった・昔は長寿祈願で鶴を食べることがあった・武将は戦中でも馬上酒を飲んでいた?!などなど、面白エピソード満載でした(^O^)お酒飲みたくなる!(笑)2016/11/27
つみれ
28
日本酒という切り口で日本史の点検を試みる斬新な一冊。最古の酒「口噛み酒」から平成に至るまでの日本酒事情を、日本史上の有名なできごと、人物と絡めながら説明する。教科書的な歴史観では記号にしか見えない日本史の各事象が、日本酒という現代と地続きの媒体を通すことで思いがけず体温を感じられるようになるから不思議だ。歴史を学ぼうと身構えず、サラッと楽しむのがいい。日本各地の酒蔵についてのコラム「酒蔵探訪」も充実していて、お酒目当ての旅行に行きたくなってくるほど。私自身があまりお酒に強くないのがなんとも残念。2017/02/05
おさむ
17
江戸時代以降の蘊蓄が特に面白い。かつては酒税が国税の中心だった。各地の杜氏集団が出稼ぎで酒作りを伝授した。食糧難から始まった三倍増醸酒がつい最近まで主流だったことが日本酒離れを加速させた。醸造協会の集める優秀な酵母を培養してみんなでシェアする。ウマイ日本酒が飲みたい!2015/06/15
マッピー
16
「日本史がおもしろくなる日本酒の話」というよりも「日本酒がおもしろくなる日本史の話」でした。歴史の裏話としてはそれほど目新しいものはありませんでした。逆に日本酒の蘊蓄がおもしろい。日本酒というか…日本に住んでいた人たちが作って飲んで楽しんだお酒の中にはワインのあったらしい。著者は日本酒プロデューサーで、日本地酒協同組合専務理事。そして上杉謙信、鷹山の子孫なんだそうです。だから日本史と日本酒なんだな。2019/07/16




