内容説明
いくら心がすれ違っても、この手だけは絶対に離さない。「ルヴォワール」シリーズ第3弾!京都・大怨寺の僧侶が転落死した。殺人容疑をかけられたのはその場に居合わせた御堂達也。嫌疑を晴らすため、彼の母校、越天学園に向かった瓶賀流。そこで出会ったのは達也の死んだ母親と瓜二つの女性だった。三十年前に起きた悲劇と私的裁判・双龍会が繋がるとき、過去の呪縛から解放されるのは、誰だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
331
第三弾はカイジやライアーゲームみたいになった。これはこれでかなり好き。『鳳』というオリジナルのゲームでの対決がメインとなっている。このゲームの内容に、カイジ的な抜け道や裏技を盛り込んで欲しかったのと、達也の復讐が種を明かされると見当違いで、大怨寺から見ると八つ当たりレベルのものだったところくらいが物足りなかった点。あと、前作から感じていたものの、撫子は丸太町の頃よりキャラもかなり変わっている上、劣化しているような…。最終作への期待は高い。我孫子武丸氏の解説にイラッときたのは私だけだろうか。2018/03/07
ヒロユキ
39
再読。作品ごとに様々な推理小説としてのガジェットを魅せるルヴォワールシリーズ。第三作目はカードを使ったコンゲームにかなりベタな物理トリック。その物理トリックは今までに何度となく見たよくあるものだけど、その演出や読者でなく作中の対戦相手に向けた細かな仕掛けがいいですね。2014/09/24
佐島楓
33
本作では達也が主人公。いきなり殺人容疑をかけられてしまう達也。彼の中に巣食う負の感情と想いとは・・・。大がかりなトリックもあり、これまでの作品の中では一番本格らしかったように思います。本当のところは本人にしかわからないものですね。2014/10/16
hnzwd
33
ルヴォワールシリーズ第三弾。前半では法廷バトルが、後半ではカイジの世界が繰り広げられます。解説で我孫子武丸さんも書いてますが、、ミステリというよりはエンターテイメント。真相を語るシーンは相変わらず非常に楽しい。ラストのまさかの展開も衝撃的で、、最終巻が早く読みたい!2014/08/16
left7
29
ルヴォワールシリーズ第三弾です。このシリーズは途中から読んでもわけがわからないと思いますが、第一弾から読めばきっとこのシリーズの世界観の虜になると思います。とにかくこのシリーズの醸し出す世界観が心地よくミステリー要素はどうでもよくなってしまうぐらいです。今回も流を中心としていつもの面々が大活躍で面白かったです。2015/10/12