ハヤカワepi文庫<br> 千の輝く太陽

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ハヤカワepi文庫
千の輝く太陽

  • 著者名:カーレド・ホッセイニ【著】/土屋政雄【訳】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 早川書房(2014/10発売)
  • 光る紫陽花!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/7)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784151200793

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内容説明

望まれぬ子として生まれたマリアムは、粗末な小屋で母と暮らしている。父は土産を持って毎週娘を訪れるが、兄弟達に逢わせることも、経営する映画館に連れて行くこともしない。ある日、マリアムは父の屋敷を突然訪れ、その扉を叩いた。それが、悲劇の始まりになるとも知らず…。そして彼女の人生は闇に包まれる。二十年後、聡明な少女ライラとの間に、美しい心の絆が生まれるまで。アフガニスタンの激動の歴史に翻弄されながらも力強く生き抜く女達の姿を感動的に描く傑作長篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nobi

92
マリアムとライラの直筆の手記を交互に読むようだった。しなやかでストレートな表現。イスラムの世界に生きる二人を従姉妹のように感じる。砲弾が飛び交うでなければタリバンの見張るカブールの街。共通の夫ラシードと二人の住む家。そこに私も居る感覚。彼女達の困惑も怒りも怖れも疚しさも痛みも望みも喜びも、幻覚すら実感する。自らの意志を通せない女としての多くの軛。そこにアフガニスタン紛争が襲いかかる。多くを耐え忍び時に強烈に反撃し時に静かに悼む。この間にカブールのテロのニュースがあった。もうそれは遠い国のことではなかった。2017/06/04

R

55
今から数えると20から30年前のアフガニスタンを舞台に、二人の女性の過酷な運命を描く小説。イスラム教下の習慣というものもありながら、そこへソ連がやってきて共産主義を唱えたかと思えば、原理主義者がやってきて不寛容な世界になったりと、外圧と呼ぶべきものに翻弄される市井の暮らしが垣間見える。政治とはかけ離れた、そこの生きていた女性を主人公として、政府や主義主張にたてつくのではなく、ただ、生きて辛いという姿が克明に描かれることで、生活にそれらが押し迫ってくる理不尽を強く感じた。ただ生きることが赦されない世界だ。2021/08/23

akio

44
読んだ、というより読まされたという感覚でした。たくさんの感情が自分の中で渦巻いて、少したった今でもうまく感想を書ける気がしません。マリアムとライラ、年齢も育ちも違う彼女たちが交互に語る生活。アフガニスタンに生きる女性のささやかな幸せへの祈り。辛い。痛い。腹立たしい。自分の知らない文化の一部だけを見て否定するのは違うと頭で分かっても、人が人に所有される、それに激しい憤りを抑えられません。それなのに、心通わす彼女たちが交わすその瞳が悲しいほどに美しくて、静かに強く揺さぶられました。2017/11/13

TATA

43
昨年ドイツ出張の際に利用したタクシーの運転手さんがアフガニスタン出身の方だった。「アフガニスタンに行ったことがあるか」と聞かれ、ないと答えると「日本も同じアジアなのに」と少し残念そうだったのを思い出す。この作品はソ連のアフガン侵攻前後からのこの国の悲劇を余すことなく語る。因習と戦乱に翻弄された二人の女性。その一方で作者が描きたかったはずのかつての美しかった国土。おそらくすべてのアフガニスタン国民の心に響く書なのでしょう。エピローグでは涙がこぼれました。国は違いますが「ワイルドスワン」と似た雰囲気かと。2020/12/06

ちえ

39
アフガニスタンに生まれ15歳で米国に亡命、国連難民高等弁務官事務所にも勤務した作者による、アフガニスタンの歴史、女性がどの様な扱いを受けてきたか、二人の女性を主人公とした長編。1960年代はじめから美しい情景描写から豊かさが伝わるが、他国の介入も含め社会がいきなり変わり、暴力や戦争、欠乏の中での生活。そして変わらない女性への抑圧。2003年で小説は終わり、そこには希望が示唆されている。しかし今のアフガニスタンの現状は知っての通りで、その現実の重さに心が塞ぐ。それでも本当に読んで良かった。2024/12/07

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