内容説明
いつか僕たちが皆殺しにするすべての大人たちへ。いつか私たちを皆殺しにするすべての子供たちへ。――それは〈同盟〉を結んだ、ふたりの異邦人が遺した言葉。子供が嫌いな干支島さん。大人が怖い泡路くん。ひとりぼっちのふたりは、壊れてしまった時間の中で〈同盟〉を結ぶ。幻の〈香奈菱高校〉シリーズ最新作にして、最終章。悪魔のような〈青春〉が、幸せの洪水に沈んでいく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Yobata
16
子供が嫌いな干支島多猫。大人が怖い泡路融記。手を繋ぐと思いが通じ合う同盟関係の二人が“世界”に立ち向かう…。香奈菱高校シリーズ第四弾。シリーズ初読みだったけど問題無し。子供と大人の中間で、大人という欺瞞や妥協で出来た世界と感情的に考えもなしに物事を決めてしまう子供両方を忌避し“世界”に疑問視する思春期の少年少女の刺々しくも繊細な心理描写はやはり見事だな。現実の世界と自分の世界の規模の不一致にどのような感情を向ければいいかわからず考え込む二人。脳内世界,脳内地球,脳内私っていう表情方法は的確で見事。→2014/08/05
METHIE
12
大人が怖い少年と子供が怖い少女のお話。 シリーズ最終作だがこれだけ読んでも面白いという。 なぜか感動してしまったが、ささみさん@がんばらないの後書で「自分の一般文芸は居場所を奪われる話のみ」だというが、 ある種の黄金パターンだと思う。2014/11/09
ユウ@八戸
3
お久しぶりの香奈菱高校。前3作を読んだのはそれこそ10年前のはずなんですが、旅人さんも御前江さんも小島さんも、わりと記憶に残ってるもんです。読後感はうそつきに近いかな?日日日さんの書くラブストーリーは絶対に甘酸っぱいだけではすまないんですが、しかしそこがいい。泡路くん、男の子してて素敵でした。過酷な家庭事情の2人が幸せな大人になってればいいですね。ファンとしては、ちーちゃんというか白さんのその後がめっちゃ気になるんですが…まあ、続きは出ないんだろうけども。2015/02/24
くろう
2
高校シリーズ幻の四作目。うあぁ、高校シリーズうろ覚えだなぁ。読み返さなくちゃ。子供が嫌いな干支島さんと大人が怖い泡路くんの青春のお話。複雑な家庭環境と億劫な学校生活。放課後の廃墟で築かれた二人ぼっちの秘密の同盟。恋ってどういうものなのか分からない。10年前も今も分からない。干支島さんが恋愛が別世界のものみたいとか受け入れ難いものとしてる部分には共感出来た。2014/08/19
Ameri
1
『ピーターパン・エンドロール』が好きだったので、そこからいくつか登場人物が出てきてて嬉しかった。「死んだひととは、手をつなぐことはできないのですよ」2014/10/11
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