内容説明
桑畑の黒い地面からまるで人間の手足がはえているような格好で死体が発見された。惨劇の状況が萩原朔太郎の詩そのもの。警視庁の岡部警部が被害者の上野義則を呼び出した人物を追うと、上野の出身地群馬県で起きた三十年前の中学教師殺人事件に突き当たった。上野は当時、教師の妻の犯行を証言した中学生の一人だったのだ! 岡部は二つの事件の関連を読み、教師の息子の行方を追う!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Taka
46
内田作品は面白い!浅見光彦は出てこないが、殺人事件を巡る推理ものには変わりない。登場キャラがいい味出してるな。2時間ドラマなんかでもうまくハマりそうだな。2019/07/24
スミレ
23
内田さんの初期の作品。 デビュー作「死者の木霊」でも登場した岡部警部が活躍するシリーズの1作目です。 萩原朔太郎の詩になぞられたように起こる連続殺人事件。 捜査をする中で30年前の事件との関連に気づく。 容疑者とされる人物の生い立ちには同情しかなく、犯人であって欲しくない気持ちでいっぱいでした。 まさかこんな真相だとは思いもよらず…。 名前しか知らなかった萩原朔太郎ですが、こんな陰湿な詩を書く方だったということに驚きました。2018/07/11
クルミ
12
「萩原朔太郎」の詩にのっとっての連続殺人事件が発生した。30年前の殺人事件の時に証言した中学生が殺される。そしてオブジェのような死体。仕組まれたような、警察まで間違った方向での捜査。岡部警部「警察の中でも名探偵なんですね。」お金に困ってこんな事を。怖い。最後まで犯人と思っていた。思わせられていた。その人はとっくに亡くなっていたとは。2024/12/04
わった
12
萩原朔太郎の詩にのっとった殺人事件が起き、それをおいかけるうちに萩原に関したもう一つの事件が浮かび上がる、というストーリーです。個人的な近代文学文豪ブームの渦中で、萩原朔太郎という文字を見つけて図書館で借りました。萩原の詩集も読みましたが理解も共感もできず、ただただ孤独感と恐怖感を味わっただけで終わっていましたが、この小説を読んでみると、彼の暗い詩がミステリーと合わさると不気味な効果が生まれており、面白く読めました。本編自体も刑事のカンの活躍や伏線の回収も見事、テンポも良いし、たいへん面白い一冊でした。2017/11/29
十六夜(いざよい)
11
内田康夫さんの浅見光彦シリーズ以外を初めての読みました。そして萩原朔太郎という作家の作品にも初めて触れた。なんと毒々しく人を魅惑する文章を書くのだろう。トリック自体は古くからあり来たりのものだが、事件に至る背景が複雑で後味の悪さが残った。2018/12/07
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