内容説明
四十年前、日本が陥った未曾有のエネルギー危機。背後でほくそ笑む大国、巨利を狙う世界企業、暗躍するCIA。東京、ワシントン、パリ、そして中東を結ぶ「影のライン」が発動し、ウラン精鉱が闇に消える……。日本の原発建設を利用した高度な情報戦、極秘取引とは。英米の公文書を徹底取材、小説でしか描けない驚愕の密約に迫る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ren5000
15
往年の政治家などの有名人などが登場して懐かしいと思うより自分が子供のときに原発をめぐってこんなかけ引きが行われていたのかと思うと、政治に無関心というのはよくないなと強く思わせてくれた小説でした。今もそういったかけ引きが行われてるんだろうなあ。2015/04/09
茶幸才斎
5
佐賀県の実家を訪ねたジャーナリストの奥島勇一は、祖父の遺品の中に米国の機密書類の写しを見つける。73年の中東戦争を期に、日本がエネルギー政策を大きく転換した当時、佐賀県夏美町には九州初の原子力発電所が建設中だった。そこで反対運動に身を投じた祖父と、裏切り者と呼ばれた父。2人について調べ始めた勇一は、夏美原発稼働の陰にあった米国とイスラエルの暗躍を知る。自身がジャーナリストである筆者は、果たしてどの程度の事実を本作に盛り込んだのか。先頃、モデルとなった原発1号機の廃炉の方針に関する記事が地方紙に掲載された。2014/10/31
gg
1
作者自身のジャーナリストとして得た経験をもとに書いて自信をモデルにしている部分もあるのかなと感じた。陰謀論に興味のある自分としてはイスラエル、キッシンジャー(ゴールドファーブ、CIA,モサドといったキーワードは大変興味深く読めた。モサドは世界に散らばっている現地のユダヤ人に協力者が多数いるのだろうなと感じる。日本にはどれくらい潜伏しているのだろうか。前半部が面白かっただけに結末がいまひとつに感じてしまったのは残念。全体としては面白く読ませていただきました。2018/01/06
chuji
0
久喜市立中央図書館の本。2016/09/13
Tomoyuki Ishii
0
面白かったです。世界の縮図が見て取れる様だった。夏見町の原発建設に当たってそれを2018/11/19