内容説明
沖縄にはこんな金言がある。「あの世は雨どいの下──後生(グソー)や雨垂いぬ下──」。生きている私たちの世界「この世」のすぐそば、手に触れるほど近くに「あの世」はある、ということ。本書に綴られるのは、「この世に想いを残す」グソーの人々の愚痴の聞き役や、時にはパシリをやらされる「アタシ」が体験したホントの話である。フィクションとノンフィクションの限りなく境界の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瑪瑙(サードニックス)
39
『ラジオ文芸館』で聴いてとても興味を持ち、図書館で借りました。沖縄の不思議な風習というか、しきたりというのか、凄く神聖な気持ちになりました。沖縄ではあの世とこの世が近いものなのですね。でも御先祖様を大切に思ったり、神仏に畏敬の念を持つのは日本人ならある事だから、沖縄とそう違いはないのかもしれない。私も「嫌われ幽霊」にならないように毎日を精一杯生きるように努力しよう。2016/12/23
澤水月
12
かなりコワい「耳切り坊主」=「黒金座主」=「盛海和尚」。おぞましい伝説、全く未知。本土でいえば妖僧天海か道鏡か(時の権力により評価変わる辺りも)。ユタ、ノロ文化と仏壇神社ご同居する感じがようやくわかった。正…直、1章めはキッツい夫婦不和の話で求めてない…と断念しかけたが先が良かったので驚いた。ユタ以外にも霊的存在が感じられる神秘の地なのだなあ。小原猛氏の本にも出てきた悪いユタ問題、やはり書かれていた2014/12/22
よみ
6
ライトノベルのような読みやすさ! 今度金縛りにあったら、九九の七の段を暗唱してみようと思います。 2017/07/15
sonettch
3
みえちゃん、今ね、沖縄はとりあえず平和だと思うよ。/でもね、世界にはみえちゃんのような子どもたちがまだたくさんいるんだよ。/バカな大人のせいだよね。/みえちゃん、お菓子を食べておなかいっぱいになって天国に逝ったら、神様に言いつけてやりな。/「戦争に走ろうとするバカには、雷の一撃を食らわして!!」って。2015/02/04
ぽにょ
1
沖縄の風習やしきたりなども書かれていて少し沖縄に興味が湧いた2024/01/29